母天体とは? わかりやすく解説

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ぼ‐てんたい【母天体】

読み方:ぼてんたい

流星群の元となる物質放出する天体彗星、または最近まで彗星だった小惑星彗星小惑星遷移天体)の軌道地球軌道交差する場合に、流星群として観測されるまた、母天体が回帰または通過した直後通常より活発な流星群となる傾向がある。母天体が彗星場合母彗星ともいう。


母天体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 03:51 UTC 版)

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母天体(ぼてんたい)は、流星群を生む流星物質を放出している天体である。母天体は、周期彗星か、最近まで彗星だった小惑星である。母天体が彗星の場合、母彗星とも言う。

彗星が太陽に接近すると、などの揮発成分にともない、大量のダストが放出される。ダストが放出されるのは太陽に近づいたときだけだが、ダストは彗星とわずかに相対速度を持ち、軌道全体に広がり、ドーナツ状に分布する。これがダストトレイルである。地球がダストトレイルを通過したとき、流星群が見える。

母天体が長く現在の軌道を回っていると、ダストはダストトレイル全体に広がり、毎年安定した流星群が見られる。逆に、現在の軌道をあまり回っていないと、ダストは彗星の前後にしか存在せず、彗星の通過とほぼ同時に地球がダストトレイルを通過しないと、活発な流星群が見られない。ジャコビニ・ツィナー彗星が母天体のジャコビニ流星群テンペル・タットル彗星が母天体のしし座流星群がこの例である。

長い時間がたつと、短周期彗星は揮発性物質を使い切り、小惑星になると推測されている。ふたご座流星群の母天体であるファエトンは、(天文学的時間スケールで)つい最近まで彗星だったと思われる。このような天体は、彗星・小惑星遷移天体 (CAT) に分類される。

流星群の名前は通常、放射点星座しし座流星群など)や近くの星の名前(みずがめ座η流星群など)である。これは、母天体の発見より先に流星群が観測されたからである。しかし、ジャコビニ流星群は例外的に、母天体ジャコビニ・ツィナー彗星(旧称ジャコビニ彗星)の名で呼ばれる。これは、先に彗星が発見され、その後、木星の重力で軌道を変え、地球の軌道と交差し、流星群が見られるようになったからである。

なお、流星になっていない、宇宙空間で採取したダストについて「母天体」と言うことがある。

母天体と流星群

地球と彗星の軌道は最大2ヶ所で交わるので、1つの彗星が2つの流星群の母天体になることがある。ダストトレイルに濃淡があると、もっと増えることもある。

しぶんぎ座流星群の母天体は確定していないが、話題になることが多いので記した。


母天体

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/01 22:26 UTC 版)

しぶんぎ座流星群」の記事における「母天体」の解説

母天体(母彗星)は不明とされてきた。マックホルツ第一周期彗星 (96P) や C/1490 Y1太陽系小天体 2003 EH1、ヘール・ボップ彗星などが候補として挙げられている。このうち 2003 EH1 は、公転周期5.53年の、軌道傾斜大きい点を除けば短周期彗星軌道似た軌道小天体である。1975年1987年しぶんぎ群の大出現が、この小天体の降交点通過の約半年前と、その12年後、すなわち2公転後の降交点通過の約4か月後に当たり母天体の回帰による大出現ともとれることから、母天体の候補中でもやや注目される。なおこの小惑星は、1972年木星に大接近して軌道変化している。が、2003 EH1 は、1960年から1984年にかけて、木星相次いで比較接近する時代があり、いったん地球軌道との交わり悪くなった後で少し交差良くなった。母天体から放出されその時点で80年以下のその近く居た流星物質ダストトレイルが、木星接近する時代1984年終わりその後今世紀の中ごろまで無いと推定される事と1998年以降しぶんぎ群の活動性低下について、何か関係があるのではないかと、現在日本の理論家の間で関連注目されている

※この「母天体」の解説は、「しぶんぎ座流星群」の解説の一部です。
「母天体」を含む「しぶんぎ座流星群」の記事については、「しぶんぎ座流星群」の概要を参照ください。

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