死刑囚として
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/21 01:13 UTC 版)
死刑囚Oは死刑確定から50年以上が経過した2021年(令和3年)1月時点でも死刑を執行されず、福岡拘置所に収監されているが、死刑廃止運動団体「フォーラム90」の調査によれば、Oは存命中の死刑囚としては最古参である。死刑確定から約40年以上にわたり死刑囚Oの再審弁護人を担当している弁護士・上田國廣は、2019年(平成31年)3月に読売新聞西部本社の取材に対し、死刑執行が長期間にわたり見送られ続けている理由について、「事件当時若年だったことに加え、仮に再審請求が認められ放火が無罪となった場合、死刑回避の余地が残されていることなど、死刑執行を躊躇させる要素があるためだろう」と回答している。 死刑囚Oは獄中にて新聞記事・ラジオ放送を通じて他の死刑囚の死刑執行を把握しており、自身の福岡拘置所入所から2016年7月までに死刑囚37人の死刑執行・3人の病死・1人の自殺を見届けて、死刑執行当日の朝に別れの挨拶・握手をして見送った死刑囚もいる。また「毎朝のように『今日は自分が死刑執行されるかもしれない』という思いを抱きながら生きているが、もし自由の身になったら三輪スクーターで日本一周巡礼の旅をしたい」と述べている。 また死刑囚Oは平日に5時間30分程度紙袋作りの自己契約作業(内職)を行っているが、手記にて「モーニング娘。・AKB48のコンサートがあるとその絵柄の材料が入荷することがあるので間接的にアイドルグループのイベントに触れる楽しみがある」と述べている。このほか獄中生活における楽しみとして「新聞閲読で国内外の動きを知ること・読書・音楽鑑賞」を挙げており、認知症予防のため新聞に掲載された大学入試センター試験問題の解答・小説本の読書・趣味の俳句などを続けている。
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