死刑囚の処遇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 09:55 UTC 版)
日本における死刑囚の処遇は、他の懲役刑のそれと大きく異なる。まず自らの死をもって罪を償うのが死刑であるため、国家の収入の一部となる刑務作業を科されない為、「死」の直前まで原則として拘置所に収監されることになる。死刑囚の中には被害者への償いのために軽作業を行ったり、書籍の点字翻訳のボランティアをしていたものもいる。 また、たとえば東京拘置所には特別に死刑囚房といった設備がないため、死刑囚と同じフロアに刑事被告人が収監されている場合があるという。実際に元外交官で文筆家の佐藤優は、東京拘置所に収監中、両隣に袴田事件の袴田巌元死刑囚(現在釈放中)と連合赤軍事件の坂口弘死刑囚がいたと証言している。また、死刑囚の処遇には次のようなものがあるという。おもに自らの罪を悔い改めさせる事を目的としている。 請願作業 - 本人が希望する場合、軽作業(内職等)を7時間程度行わせる事ができ、作業に見合った収入を受け取らせることもできる 教誨 - 死刑囚に単独の宗教教誨を受けさせる 礼拝用具等の使用 - 宗教的用具を所持使用させる 教科指導 - 俳句や書道などを学習させる 情操教育物の使用 - 書道の道具などを所持使用させる ビデオ視聴 - 映画等のビデオ鑑賞を独房内で行わせる
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