歴史を生かしたまちづくり
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 10:18 UTC 版)
「横浜の都市デザイン」の記事における「歴史を生かしたまちづくり」の解説
横浜には、開港以来独自の文化が培われ、個性ある街並みが作り出されてきた。関内地区の華麗な姿の近代建築、山手の西洋館、郊外部の古民家、あるいは港湾施設、橋梁といった風格ある土木産業遺構など、歴史的景観は「横浜らしさ」を形作る貴重な資源である。こうした歴史的建造物をまちづくりに活かしていくため、1988年に「歴史を生かしたまちづくり要綱」を制定し、所有者や市民、専門家などと協力して歴史的建造物の保全活用を行うとともに、文化財制度とも連携しながら、まちづくりの中で歴史的景観を保全する取組を進めている。 この取り組みでは、歴史的建造物の外観を中心に保全活用を図り、景観上価値があるものを登録し、特に重要なものについては、専門家の意見を踏まえ「保全活用計画」を策定した上で、認定としている。保全活用にあたっては、市街地環境設計制度など他の制度と連携するとともに、所有者の実情に応じて外観の復元を含めた柔軟な手法を行っている。また、認定歴史的建造物では、外観の保存・復元における工事助成も行っている。一方で、多くの歴史的建造物が建築基準法施行以前に建てられていることから、改修等を行う際の法適合が困難となっている。こうした課題に対し、建築基準法第3条第1項3号の規定に基づき、「横浜市魅力ある都市景観の創造に関する条例」を改正し、特定景観形成歴史的建造物制度を創設している。この制度は、別途安全措置を講ずるなどの代替措置により、一定の条件の下で建築審査会の同意を経て建築基準法の一部を適用除外することとし歴史的建造物の内部も含めた利活用の促進を目的としている。
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