機構と目的
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 15:47 UTC 版)
地中海連合はEUよりも緩やかな連合体である。サルコジは地中海沿岸の市民にEUと「同じことを同じ目標と同じ手段で行う」ことを求めたにもかかわらず、サルコジは地中海連合はEUモデルに基づくものではないとも述べている。しかし2008年に構想の縮小が進められると、欧州投資銀行にならった地中海投資銀行など多くの案が撤回され、かわりにより実務的な案に焦点が当てられるようになった。 当初の案では、参加国はEUの理事会をモデルとした、議長国を輪番制とする常設の理事会を設置し、エネルギー、安全保障、カウンターテロリズム、移民、貿易を扱う場とすることになっていた。またフランスは自らが持つ原子力エネルギー技術を北アフリカに提供し、その引き換えに天然ガスを手に入れようと考えていた。地中海沿岸諸国とEUは政治汚職、テロリズム、組織犯罪、人身売買といった司法分野で共同で行動し、一部の機関を共有することも含まれていた。バルセロナ・プロセスに対してEUのすべての加盟国を含む一部で失敗とみなされていた。これは地中海沿岸諸国がより明確な方向性を求めていたのに対して、北ヨーロッパ諸国の地中海政策への関心が薄かったことによるものである。当初案での狙いとは、ヨーロッパでの関心と協力の欠如を起こさないということであった。
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