棋士の肩書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 07:56 UTC 版)
プロ棋士にとっては、段位は肩書でもある。タイトル保持者はタイトルが優先され、また特に竜王と名人についてはさらに優先される。一例として、ある棋士が竜王・名人・棋聖の3つのタイトルを保持していると仮定すると、この棋士の呼称は「竜王・名人」である。ただし、棋聖戦を主催する産経新聞社による呼称は「棋聖」である。また、棋聖戦に関する報道においては、他の報道機関(例:朝日新聞社)も「棋聖」と呼称する。このケースでは他に、タイトル戦ではなく選手権であるが、NHK杯戦の場合、NHK杯戦放送時やNHKでの報道媒体に限り、当該年度のNHK杯戦前回優勝者は「NHK杯選手権者」と呼称。 現役棋士の場合、優先順位は以下の通り。 竜王・名人 - 竜王と名人を共に保持している場合 ○○(竜王もしくは名人) - 竜王と名人のうちいずれか片方のみ保持している場合 ○○・○○(保持タイトル名を序列順) - 竜王と名人を除くタイトルを、2つ以上保持している場合。また、略称として従来の「○(保持タイトル数)冠」の表記も用いられてもいるが、あくまでも略称に留まり、正式な形式ではない。 ○○(タイトル名) - 竜王と名人を除くタイトルを、1つだけ保持している場合 永世称号 - 日本将棋連盟により現役中の呼称を認められた者、あるいは現役で満60歳を迎えた名誉王座のみ 段位 引退棋士と物故棋士は、(1)永世称号、(2)日本将棋連盟から贈られた称号、(3)段位、の優先順位に基づいて呼称される。永世名人の他に複数の永世称号を有している大山康晴と中原誠は、それぞれ「大山康晴十五世名人」「中原誠十六世名人」と永世名人の称号が優先されている。 「棋戦 (将棋)#竜王と名人」を参照 アマチュア選手がプロ公式戦に参加する場合、日本将棋連盟では「●●アマ」と一律に呼称し、アマ段位は付さない。
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