根本マジックの影響と評価
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 04:52 UTC 版)
「根本陸夫」の記事における「根本マジックの影響と評価」の解説
根本の手法は他球団も真似るようになった。球団職員としての囲い込みは1989年のドラフトで中日が大豊泰昭(2位指名)で、阪神が中込伸(1位指名)で実施した。特に星野仙一第一次政権時代の中日(1987年 - 1991年)では、進学を表明していた選手の相次ぐ強行指名と翻意の実現や、落合の獲得に代表される積極的なトレードなどで西武とともにシーズンオフにおいて多くの話題を提供した。 根本マジックに対する巨人のダメージは大きく、西武時代には松沼兄弟、秋山、郭等の争奪戦に敗れ、ダイエーに移ってからは巨人に有利な制度とされた逆指名制度で小久保・井口などの選手の獲得に失敗するなど、選手獲得において根本が編成を率いる西武・ダイエーに煮え湯を飲まされ続けた。 根本の選手獲得策はプロ野球の制度にも影響を及ぼし、1991年いっぱいで支配下選手枠を70名に設定の上で練習生としての契約を禁止、同年秋のドラフト会議以降はドラフト外の選手獲得ができないようになった。 2007年3月に発覚した西武球団によるアマチュア選手への金銭供与問題においては、根本がチーム作りに注力した1978年から金銭供与が続いていたことが明らかになった。そのため金銭供与問題は根本のチーム強化策による負の遺産として扱われることもある。 渡辺久信は、インタビューで「どこのチームも強くなっている。ただ、監督としては勝っていない。ということは、監督のタイプじゃないんです、あの人は。ある程度、チームをつくり上げて、勝てる監督にバトンタッチする。それって、かっこいいじゃないですか。(中略)そこまでやってのける行動力がすごいと思うから目標なんです」と語り、球団GMとして目標とする人物に根本を挙げている。一方で、当時と現代では時代が異なることから「会社のなかにいる人間としたら、コンプライアンスもありますので。いろんな意味で、出てこられないでしょう」として、根本の手法が現代では通用しないであろうことも指摘している。
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