東武東上線中板橋駅付近での脱線事故
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「日本の鉄道事故 (2000年以降)」の記事における「東武東上線中板橋駅付近での脱線事故」の解説
★2016年(平成28年)5月18日12時20分頃(列車脱線事故、車両障害) 東武鉄道東上線中板橋駅付近の踏切で、成増発池袋行きの普通列車(10000系〈11003F・10両編成〉)の中間車が脱線した。死者・負傷者はいなかったが、事故直後の調査で脱線した車両の後方の台車枠に約15cm幅12mmの亀裂が見つかった。事故の影響で池袋駅 - 和光市駅間(後に区間が短縮され、池袋駅 - 上板橋駅間)が事故直後より終日運転見合わせになり、運行区間も間引き運転、直通運転先の種別・行き先変更となるなど大混乱をきたした。 亀裂が入った台車は1989年(平成元年)に住友金属工業 (現: 日本製鉄)が製造したもので、台車の枠とそれを裏より補強する鉄製の板の溶接が不十分であったとみられる。当該箇所が応力の高い箇所であったことも災いし、溶接不良箇所から繰り返し荷重により金属疲労による亀裂が進行し事故時には側梁上面にまで達した。亀裂が入った台車は輪重バランスが極端に悪くなり、車輪が乗り上がり脱線を起こした。これにより東武鉄道は同型を含む類似構造を持つ台車に対し、同年10月より亀裂の入った箇所を非破壊検査部位に追加、国土交通省も同年10月に類似構造台車を所有する鉄軌道事業者に対し緊急点検を指示した。
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