木村庄助とは? わかりやすく解説

木村庄助

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/11/15 01:03 UTC 版)

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木村 庄助(きむら しょうすけ、1921年3月9日 - 1943年5月13日)は太宰治の長篇小説『パンドラの匣』の題材となった日記の筆者。

木村庄助 昭和18年 22歳

生涯

京都府綴喜郡青谷村(現在の城陽市)の宇治茶問屋丸京山城園製茶場の経営者の父・木村重太郎と母・トヨの長男として出生。姉、弟、妹六人きょうだいの二番目。

1936年、京都実修商業学校卒業。家業を継ぐべく静岡市の茶問屋・和波渉商店で修業中、結核に冒されて入院。小康を得て帰郷後、自宅で療養しつつ作家を志し、同人誌に短篇を発表する。

そんな中、『文藝1940年4月号掲載の太宰の短篇「善蔵を思ふ」を読んでから太宰に傾倒。同年7月末、太宰に手紙を送ったことから文通が始まる。

1941年3月27日カルモチン服用で自殺を図って失敗。同年7月に喀血、結核が再び悪化する。同年8月15日大阪府中河内郡孔舎衙村(くさかむら。現在の東大阪市)の孔舎衙健康道場に入り、養生により恢復。同年末、愛知県蒲郡沖の亀島健康道場に転院。

1942年2月、退院帰宅するも、同年9月に再び健康悪化。同年末、京都市上賀茂の京都保養院に入院。

1943年5月13日、病苦によりカルモチン自殺。遺言により太宰に贈られた12冊の日記に基づき、太宰は長篇小説『雲雀の声』(1943年)を執筆。この作品は出版直前に印刷所が空襲を受けたため公刊されず、戦後になってから『雲雀の声』の校正刷をもとに書き直し、『パンドラの匣』の題名で1945年10月から1946年1月にかけて河北新報に連載された。1947年には『看護婦の日記』の題名で大映東京から映画化されたが、ヒロインを演じた女優関千恵子からのインタビューの中で、太宰はこの映画の出来映えに不満の意を表明した(「太宰治先生訪問記」1947年)。2009年には冨永昌敬の監督により再び映画化された。富永は映画化にあたり、原作のみならず、原本の『木村庄助日誌』も参考にした。

大阪大学文学部教授、国立国際美術館館長、兵庫県立美術館館長などを務めた美学者の木村重信と、丸京山城園製茶場の経営者で歌人の木村草弥は実弟。

出典

  • 浅田高明『探求 太宰治 - 「パンドラの匣」のルーツ 木村庄助日誌』 文理閣、1996年
  • 『木村庄助日誌 - 太宰治『パンドラの匣』の底本』 木村重信編、編集工房ノア、2005年

木村庄助(日本酒ソムリエ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 09:11 UTC 版)

HOTEL」の記事における「木村庄助(日本酒ソムリエ)」の解説

2階ある日料理店黒川」の板前。酒に溺れて包丁握れなくなり退職前にして店の酒の盗み飲み繰り返していた。厄介者扱いをされているが日本酒の味や知識はもちろん、製造してからの経過期間すら当てることができるほどの舌を持つ。中島クロードいざこざきっかけで、日本酒担当ソムリエとしてプラトンに残ることになる。

※この「木村庄助(日本酒ソムリエ)」の解説は、「HOTEL」の解説の一部です。
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