曲線の方程式
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/19 07:53 UTC 版)
懸垂線の意味から、それは唯一つの頂点を持ち、頂点における法線を軸として線対称であるものと仮定することになる。そのうえで、曲線は一様な質量の線密度を持ち、それに伴って曲線自身の自重が各点の張力を決定するものとして、微分方程式をつくり、その解曲線としてカテナリーの数学モデルを定式化することができる。 カテナリー上で頂点( x 座標を0とする)からの弧長が s0 であるような点 (x0, y0) において、その接線が x 軸の正の向きと成す角を θ0 と置くとき、頂点から点(x0, y0) までの弧に掛かる力の釣り合いを考える。重力加速度を g、曲線の線密度を w とすれば、点(x0, y0)における張力 T0 の鉛直成分 T0sin(θ0) は、頂点から点(x0, y0)までの弧にかかる重力wgs0と釣り合う。また、頂点における張力は水平成分のみであり、この大きさを k とすると、点 (x0, y0) における張力の水平成分T0cos(θ0)と釣り合う。 { T 0 sin θ 0 = w g s 0 T 0 cos θ 0 = k tan θ 0 = d y d x | x = x 0 s 0 = ∫ 0 x 0 d s ( d s = d x 2 + d y 2 ) {\displaystyle {\begin{cases}T_{0}\sin \theta _{0}=wgs_{0}\\T_{0}\cos \theta _{0}=k\\\tan \theta _{0}=\left.{\frac {dy}{dx}}\right|_{x=x_{0}}\\s_{0}=\int _{0}^{x_{0}}ds&(ds={\sqrt {dx^{2}+dy^{2}}})\end{cases}}} という条件が得られる。ここで k / wg = a とおき、頂点の座標を (0, a) として上記を解くと、 y = a c o s h ( x a ) = a ( e x / a + e − x / a 2 ) {\displaystyle y=a\,\mathop {\rm {cosh}} \!\left({\frac {x}{a}}\right)=a\!\left({e^{x/a}+e^{-x/a} \over 2}\right)} となる。これが双曲線関数 y = cosh(x) と相似であることは直ちにわかる。
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