モジュラー曲線のヤコビアンの分解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 21:00 UTC 版)
「谷山–志村予想」の記事における「モジュラー曲線のヤコビアンの分解」の解説
この時、ヤコビアン J 0 ( N ) := J a c ( X 0 ( N ) ) {\displaystyle J_{0}\left(N\right):=\mathrm {Jac} (X_{0}\left(N\right))} は、ヘッケ作用素によって次のように分解される。 J 0 → ⨁ f ( A f ) m f . {\displaystyle J_{0}\rightarrow \bigoplus _{f}\left(A_{f}\right)^{m_{f}}.} ここで、 f {\displaystyle f} に関する和は、新形式 f ∈ S 2 ( Γ 0 ( M f ) ) {\displaystyle f\in {\mathcal {S}}_{2}\left(\Gamma _{0}\left(M_{f}\right)\right)} に入れたある同値関係によって分類される同値類の代表元についての和、 M f {\displaystyle M_{f}} は N {\displaystyle N} の約数、 m f {\displaystyle m_{f}} は N / M f {\displaystyle N/M_{f}} の約数の数である。また、写像 → {\displaystyle \rightarrow } は、同種(isogeny, 2つのトーラス間に成立する正則な準同型写像のこと。ここで、トーラスは必ずしも種数 g = 1 {\displaystyle g=1} でなくてよい。)の意味である。 A f {\displaystyle A_{f}} は 1 {\displaystyle 1} 次元アーベル多様体であるから複素トーラスに同相、したがって楕円曲線に同相である。このようにして構成された楕円曲線(に同種な楕円曲線)をモジュラーな楕円曲線と言う。 与えられた、有理数係数を持った f ∈ S 2 {\displaystyle f\in {\mathcal {S}}_{2}} からモジュラーな楕円曲線の方程式を構成するアルゴリズムについては文献を参照せよ。
※この「モジュラー曲線のヤコビアンの分解」の解説は、「谷山–志村予想」の解説の一部です。
「モジュラー曲線のヤコビアンの分解」を含む「谷山–志村予想」の記事については、「谷山–志村予想」の概要を参照ください。
- モジュラー曲線のヤコビアンの分解のページへのリンク