軌道運動の解析
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 16:05 UTC 版)
(軌道運動やケプラーの第1法則を参照のこと。) 常にある固定点に向かう力の影響の下で運動する物体の運動を解析する場合には、力の中心を原点とする極座標を使うのが便利である。このような座標系では、加速度の動径方向成分と方位角方向成分はそれぞれ以下のようになる。 d 2 r d t 2 − r ( d θ d t ) 2 {\displaystyle {\frac {d^{2}r}{dt^{2}}}-r\left({\frac {d\theta }{dt}}\right)^{2}} , 及び 1 r d d t ( r 2 d θ d t ) {\displaystyle {\frac {1}{r}}{\frac {d}{dt}}\left(r^{2}{\frac {d\theta }{dt}}\right)} . ここで物体に働く力は常に動径方向を向いているので、方位角方向の加速度は0であり、以下の式が成り立つ。 d θ d t = h u 2 {\displaystyle {\frac {d\theta }{dt}}=hu^{2}} , ここで h は積分定数である。また、ここで 1/r を補助変数u に置き換える。この時、力の動径成分の大きさを、運動する物体の単位質量当り f(r) とすると、運動方程式の動径成分から時間変数が消去され、以下の式を得る。 d 2 u d θ 2 + u = f ( 1 / u ) h 2 u 2 {\displaystyle {\frac {d^{2}u}{d\theta ^{2}}}+u={\frac {f(1/u)}{h^{2}u^{2}}}} . 今、力が距離の2乗に反比例する場合を考えると、この方程式の右辺は定数となり、(従属変数の原点をずらすと)方程式は調和方程式となる。 これにより、この天体の軌道の方程式は以下のようになる。 r = 1 u = L 1 + e cos ( θ − ϕ ) {\displaystyle r={\frac {1}{u}}={\frac {L}{1+e\cos(\theta -\phi )}}} , ここで φ と e は積分定数で、L は半直弦 (semi-latus rectum) である。この式は極座標での円錐曲線の方程式と見なせる。
※この「軌道運動の解析」の解説は、「軌道 (力学)」の解説の一部です。
「軌道運動の解析」を含む「軌道 (力学)」の記事については、「軌道 (力学)」の概要を参照ください。
- 軌道運動の解析のページへのリンク