暴力団関連の報道
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:18 UTC 版)
「阪神・淡路大震災」の記事における「暴力団関連の報道」の解説
行政による救援、救助活動が後手に回った一方、前述の組織・団体、特に宗教団体や暴力団などによる現場での救助・支援活動は、日本のマスメディアで報道されることは少なかった。諸団体の宣伝につながりかねないとの懸念からであった。その中で、JNN(TBS)系が、地震から3日目の1月19日に放送したJNNニュースの中で、神戸市内に本拠を置く日本最大の広域指定暴力団である山口組の総本部が備蓄していた大量の食料を地元住民に供出する様子を、「住民の苦渋の選択」として報道した。このとき山口組は石油暖房機を積んだトラックを用意し毎日手際よく食事を提供するなどの援助を行っていたため、多くの被災者が集まっていた。 報道機関としては、山口組の宣伝にならないよう決して与しない慎重な扱いであった。(大谷昭宏が『こちら大阪社会部 阪神大震災編』の中で触れ、大谷とデスクが採り上げるべきか否かで議論する様子を描写している) また、一般民衆が列をなし無数のヤクザ達に食料を貰うその様は、震災が如何に非現実的かつ異常な事態でありそれにより深刻な現実が引き起こされているかを、 如実に明示していた。 イギリス・アメリカなど日本国外のマスメディアも追随し、BBCは「政府の救助活動は遅々として進まないのに、現地のマフィア(ここでは山口組を指す)が救助活動を行っている」と報道した。なお、一部雑誌に掲載された「外国メディアの方が日本のメディアに先んじて報じた」という指摘 は、誤報ないしは虚報である。
※この「暴力団関連の報道」の解説は、「阪神・淡路大震災」の解説の一部です。
「暴力団関連の報道」を含む「阪神・淡路大震災」の記事については、「阪神・淡路大震災」の概要を参照ください。
- 暴力団関連の報道のページへのリンク