映画音楽への進出とは? わかりやすく解説

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映画音楽への進出

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/11/20 01:31 UTC 版)

ロマーノ・ムスマッラ」の記事における「映画音楽への進出」の解説

1986年には映画音楽進出レジス・ヴァルニエ監督ジェーン・バーキンジャン=ルイ・トランティニャン主演による『悲しみヴァイオリン』(1986年)の音楽担当する。この映画主題歌としてムスマッラが作曲しエルザ・ランギーニ歌ったシャンソン哀しみのアダージョ」(T'en va pas)は世界的に大ヒットした。日本でも映画公開翌年1987年に、原田知世大貫妙子日本語詞により「彼と彼女のソネット」としてカバーしたまた、この曲は大貫自身同年アルバムA Slice Of Life」でカバーしている。また、悲しみヴァイオリン』のサウンドトラックに関しては、主題歌のみならずフルオーケストラによって演奏されクラシカル流麗な劇中曲も、ジョルジュ・ドルリューフィリップ・サルド思わせる重厚な映画音楽として評価得た映画音楽作曲家としてのムスマッラは、主題歌としてムスマッラが作曲プロデュースするポップス音楽採用しながら、劇中音楽ドルリューサルドといったフランス映画音楽重鎮作品比較して遜色のない、重厚華麗なオーケストラ音楽作曲した。特にムスマッラが1980年代プロデュースしたフレンチ・ポップスディスコ音楽的なサウンドが、伝統的なシャンソン・カンツォーネの愛好家から敬遠され傾向ある日本においては、ムスマッラはポップス作曲家と言うよりこれらの流麗な映画音楽の作曲家としてフランス映画愛好家から注目集めた面もある。 ムスマッラが作曲した映画音楽の中では、特にフランシス・ジロー監督の"L'enfance de l'art"(1988年)のサウンドトラック評価が高い。主題歌としてムスマッラがプロデュースする女性歌手キャロル・ウェルスマンポップス使用しながら、劇中曲ドルリュー思わせる華麗耽美的なオーケストラ・スコアを提供している。 また、ジャック・ドレー監督の『恋の病い』Maladie d'amour1987年)の映画音楽では、当時のムスマッラが多用していた自身プロデュースする歌手ポップス主題歌採用する方式を採らずに、ソプラノ歌手イタリア語歌詞を歌うオペラティックなアリア歌曲提供しクラシカル重厚な映画音楽仕上げていた。ムスマッラは後年ルチアーノ・パヴァロッティへの歌曲提供ヴィットリオ・グリゴーロポップス進出プロデュースを行うなど、イタリア・オペラ界に密接に関わっていく。 また、1988年にはカルト的な人気を持つホラー映画監督ジェス・フランコによるスプラッター映画傑作フェイスレスLes prédateurs de la nuit(1988年)の音楽担当主題歌としてイタリアの歌手ヴィンチェンツォ・トーマが歌うポップスフェイスレス」Facelessを提供している。 1996年ヘンリー・ジェイムズの「教え子」をフランスで映画化したヴァンサン・カッセル主演の"L'élève"(1996年)に華麗な音楽提供して以降は、映画音楽作曲からは遠ざかりポップス作曲プロデュース専念している。1998年には初め母国イタリアの映画"Abbiamo solo fatto l'amore"(1998年)の映画音楽手がけるが、この映画はほとんど話題になることなく終わり現時点ではムスマッラにとって最後映画音楽となっている。 ムスマッラがフランス映画音楽を手がけ始めた時期フランス映画衰退顕著な時期だっただけに、映画音楽における決定的な代表作残せなかったことが惜しまれる。ムスマッラが音楽を手がけた映画としては最後大作となった "L'élève" にしても世界的にレベルの低いモントリオール世界映画祭監督賞を受賞した程度という寂し評価終わった

※この「映画音楽への進出」の解説は、「ロマーノ・ムスマッラ」の解説の一部です。
「映画音楽への進出」を含む「ロマーノ・ムスマッラ」の記事については、「ロマーノ・ムスマッラ」の概要を参照ください。

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