明治元訳聖書とは? わかりやすく解説

明治元訳聖書

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/01 01:02 UTC 版)

霊性」の記事における「明治元訳聖書」の解説

ウィキソース新約全書ローマ人への手紙原文あります日本語訳聖書訳語としての霊性」は、1876年明治9年)より順次分冊刊行し1880年明治13年)に完訳した北英聖書會社スコットランド聖書協会)による『新約全書(明治元訳聖書)』の「羅馬書」(ローマ人への手紙第1章4の「聖善霊性」に見られる。 また1881年明治14年)に米國聖書會社訳した新約全書』でも同様に聖善霊性」である。 なお、明治35年日本正教会訳我主イイススハリストスの新約』では「聖善霊性」は「聖徳の神(しん)」、1917年大正6年)の『大正改訳聖書』では「潔き靈」と訳された。1950年の日本聖書協会訳『新約聖書』でも「潔き靈」と訳された。 この「聖善霊性」として日本語翻訳され原語は、カトリック教会標準ラテン語訳聖書ヴルガータでは spiritum sanctificationis、ギリシア語訳ではπνεῦμα(プネウマ)、pneuma hagiosnes (プネウマ・ハギオースネース)、英訳では1526年ティンダル聖書では the holy gooiest、1568年の The Bishops' Bible では the spirite、ジェイムズ欽定訳聖書では the spirit of holiness である。聖霊聖なる霊としても訳されているものである内村鑑三によればこの「聖善霊性」は清浄の霊という意味であるが、キリスト教神学ではこれの解釈として聖霊クリソストムフリッチェ、ベツァ、トルック、ゴーデー等)、神性メランヒトンベンゲル、ガアヴイ、オルスハウゼン等)、霊性神性とは区別されるマイヤー等)の三つ解釈があるとされる漢訳聖書 また日本語訳聖書先立って翻訳され1813年ロバート・モリソンRobert Morrison, 馬禮遜)とウイリアム・ミルンによる漢訳聖書『新遺詔書』では「聖風」と訳された。 メドハースト代表委員会訳として1852年に『新約全書』、1854年に『旧約全書』が出版されたが、その後作られ1863年のブリッジマン・カルバートソン版『新約全書』(美華書局、上海)では「聖徳之霊」と訳された。 日本語訳聖書明治元訳作成するにあたって使われたのはこの上美華書館発行1863年ブリッジマン・カルバートソン版であり、明治元訳聖書には漢訳聖書表記多く引き継がれている。その後1919年和合本では「聖善的靈」、1968年思高聖経では「聖的神性」(聖なる神性)、1999年牧霊聖経では「神圣的神性」(神聖な神性)と中国語訳されている。

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