「ヤソ」と「イエス」の呼称問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 08:45 UTC 版)
「明治元訳聖書」の記事における「「ヤソ」と「イエス」の呼称問題」の解説
1876年1月4日に築地居留地6番の小会堂で行われ在日ミッションの長老会でウィリアム・インブリーが在日ミッションで発行する印刷物に使用する「耶蘇」の訳語を「イエス」と書くことについて再認識を行った。J・C・ヘボンは言語学的な根拠により「ヤソ」に強く反対した。最終的に会議では、「ヤソ」および「イエス」のどちらでも良く、正式には「エス」と漢字にルビを振ることが決定された。しかし、クリストファー・カロザースは「ヤソ」のみを、正式に採用するようにこだわり、会議の決定を不服として直ちに在日ミッションを辞任すると宣言した。その結果4月4日の長老会で正式に辞任が決定された。 この件は聖書翻訳とは直接関係はなかったが、救主の呼称についての訳語に影響を与えた。J・C・ヘボンとS・R・ブラウンの共訳による福音書は「耶蘇」と漢字だけを書いていたのに対して、完成した訳では「耶蘇」に「いえす」とふりがなをつけて、読み方の統一を行うようになった。
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