早期警戒ヘリコプター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/31 15:00 UTC 版)
早期警戒ヘリコプターという概念は既に1950年代末には存在しており、アメリカ海軍が艦隊防衛用にHR2S-1Wを開発している。しかしこの機体はローターの振動によるレーダーへの影響が排除できず、また固定翼機に比べると滞空時間などの性能で劣るという理由で不採用になってしまった。 早期警戒ヘリコプターが見直されたのは、1982年のフォークランド紛争がきっかけであった。イギリス海軍は1970年代後半から、従来の正規空母に代わってヘリコプターとSTOVL機ハリアーを運用する軽空母の運用を開始していたが、これによって正規空母で運用していた早期警戒機ガネットが運用できなくなったため、本紛争においてアルゼンチン空軍機の低空攻撃を許した。この教訓から急遽対潜ヘリコプターであるシーキングを早期警戒機に改造する運びとなり、CTOL固定翼機を運用できない軽空母で運用できる唯一の早期警戒機としてイギリス以外にも採用された。 イギリスでは後継としてマーリンを早期警戒機に改修したマーリン Mk.2 クロウズネストを2021年3月25日から正式に部隊での運用を始めクイーン・エリザベス級航空母艦に搭載され運用されている。また、インドにはティルトローター機のV-22オスプレイを早期警戒機に改修するEV-22が提案されている。 EH101 AEW Ka-31
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