日米関係の強化
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「アイリーン・ヒラノ・イノウエ」の記事における「日米関係の強化」の解説
ヒラノ・イノウエは米日カウンシル(英語版)の初代会長を務めた。米日カウンシルは2009年に設立され、本部をワシントンD.C.、事務所をロサンゼルスと東京に置いている。会は「日米関係を強化すべく、多様なリーダーを育成し、つなげる組織」を目標に掲げている。彼女はこの前年にアメリカ合衆国上院議員のダニエル・イノウエと結婚していた。 彼女は他の日系アメリカ人リーダーたちとこのカウンシルを立ち上げ、日系アメリカ人が再び日本と繋がる機会を提供したいと考えた。彼女は日系アメリカ人のコミュニティや若い日系人たちが、先祖の祖国である日本と繋がることの重要性を感じ取り、日米関係を強化する重要な方法であると考えていた。ヒラノ・イノウエは日本政府の日系アメリカ人指導者代表団の事業で、数年に渡ってアメリカ代表団を率いて日本を訪れており、二国間関係の基盤である人的交流を支援する上で、日系アメリカ人コミュニティには未開の可能性があると認識していた。また、多くの日系アメリカ人が各職業で日米関係に取り組んできたものの、日米関係に取り組むリーダーたちの組織を作る時が来たのではないかとも考えた。これらの理由から、ヒラノ・イノウエは日米関係構築に尽力している、また尽力したいと約束する日系人リーダーたちを呼び集めた(メンバーは全て異業種になるよう選ばれた)。カウンシルの役割はアメリカの日系人リーダーたちを繋ぎ、同様に日本のリーダーたちも繋いで、同じ指命や展望を持つ多様なリーダーたちを繋ぐことにある。 カウンシルは規模を拡大させ、参加者も多様化し、特徴的なプログラムを多数擁するなど活動の幅を広げていった。カウンシルが主催するプログラムには、在米日系人リーダー訪日プログラム(英: the Japanese American Leadership Delegation、JALDプログラム)、アジア系アメリカ人リーダー訪日プログラム (the Asian American Leadership Delegation)、新生リーダープログラム (the Emerging Leaders Program)、また両国の政府・ビジネス・シビル・ソサエティの指導者たちが集合する年次集会などがある。 東日本大震災後の2011年より、米日カウンシルは東京にある駐日アメリカ合衆国大使館と共に「TOMODACHIイニシアチブ」(英: the TOMODACHI Initiative)を実施している。この会はトモダチ作戦の流れを引き継ぐ形の官民協働として作られ、日本政府の支援も受けて、日米関係を牽引する次世代のリーダーを育てることを目指している。TOMODACHIイニシアチブは、相互に利益がある戦略的目標を達成するために、政府が民間の事業・組織に参加した事業であり、アメリカ合衆国のパブリック・ディプロマシーで革新的なパラダイムとなった。プログラムでは若い日本人・アメリカ人に、互いの国で勉強・生活・就労する機会を与え、両国間パートナーシップを発展させるよう運営されている。
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