日本外務省声明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/05 02:50 UTC 版)
協定成立と同時に以下の日本外務省声明が発表された。 さきに支那軍が帝国軍に対して執拗に攻撃し来るや、帝国軍は満州国国境確保のため、ついに止むを得ずして関内に進出したのであるが、最近北支に於ける支那側責任者より我方に対し停戦を求め来つた。しかるに帝国軍の期するところは、屢次声明の通り満州国確保の他他意ないのであるから快くその申出に応じ、五月三十一日停戦協定成立し、ここに日支両軍の戦闘は終息を見るに至れるは甚だ喜ばしい次第である。 由来我方に於ては、支那側が東洋の大局に覚醒して、排日抗日の態度に出です、日支関係の和平維持に誠意を示すに於ては、我方また十分の好意を以てこれを迎ふること申すまでもない。したがって、支那側が今次停戦協定を発足点として、従来の如き敵意ある態度より脱却し、京津地方の平静維持は勿論進んで国内秩序の回復に邁進するならば、現下の不快なる事態は解消し、期せずして極東民族安寧向上の基を開くことが出来るであらう。吾人は支那側殊に北支に於けるその責任者が、叙上我が方主旨の存するところを玩味し、これを誤らざらんことを望みつつ、十分の用意を以て今後の発展を看守するものである。
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