日本のエレクトロニクス分野での使われ始めの経緯
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/24 01:24 UTC 版)
「ハイブリッド」の記事における「日本のエレクトロニクス分野での使われ始めの経緯」の解説
(もともと英語学や英文学などにたずさわる英語に堪能な人々は、当然、他の英語表現と同様にhybridという用語や概念を、ラクラクと使いこなしていたわけであるが)エレクトロニクスの分野にたずさわる、どちらかというと英語が苦手なエンジニアたちの間で、英語のhybridを漢字表現に翻訳せずそのまま「ハイブリッド」とカタカナ表現にする形で使われ始めたのはかなり遅く、ようやく1960年から1970年代のハイブリッド計算機が日本でも欧米を追い商品化された時代からで、一部の関係者はこの言葉を使った。また1964年に IBM が開発、販売した汎用コンピュータであるSystem/360の基本ハードウェアに「hybrid integrated circuit」も使われた(参照:System/360#基本ハードウェア部品)。当時流行したアマチュア無線機においては、真空管とトランジスターを併用した機種をハイブリッドと称した。 一方、コンピュータ分野とは別に1970年当初頃から混成集積回路(後のハイブリッド集積回路)が新たに作られ、これが電子部品として多数、また多くの分野で広く活用され始めたのは1980年代となってからであった。混成集積回路が新たに作られた時代にハイブリッド計算機は既に有り、米国では「hybrid integrated circuit」とも言われたが、日本ではハイブリッドとは呼ばず、初期には日本語の「混成」を冠した言い方が多かった。その後は混成集積回路もまた他の分野でも次第にカタカナのハイブリッドを冠するものが現われ、言葉として広く定着してきた。
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