新幹線騒音公害とその対策
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 03:59 UTC 版)
「名古屋高速4号東海線」の記事における「新幹線騒音公害とその対策」の解説
高架裏面の全面に張り付けられた吸音板。 東海道新幹線の名古屋市内通過地域のうち、南部では民家の軒先に近接することで、場所によっては90ホン以上の騒音と振動が発生した。早朝6時台に始まって深夜23時台まで、平均5分間隔で発生するこれらの騒音と振動に耐えかねた南区、熱田区、中川区の地域住民による国鉄(現・JR)を相手取った訴訟が1974年に起こされた。そして、一審、二審の結果に満足できない住民側は国鉄側との直接交渉を重ねた結果、双方の和解が成立、国鉄は4億8,000万円を住民側に支払った。以後、騒音対策が講じられ、現在も定期的にJRと住民側による折衝が継続されている。こうした中で、騒音被害が深刻とされる熱田区六番一丁目交差点に架かる新幹線の鉄橋上に4号東海線の高架橋を建設する計画が発表された。当該鉄橋上に都市高速を通す計画自体は1970年に決定を見ているが、4号東海線の建設が具体化したことで長年凍結されていた計画がここに来て動き出すことになった。当交差点は国道1号と名古屋市道江川線が交差する大規模交差点で、それを横断する新幹線鉄橋も1径間の鉄橋としては長く、重量もあることで、列車通過によって多大な騒音が発生していた。よって、JR東海は施設の防音対策や低騒音に配慮したN700系の開発によって被害低減に神経を使っていたことで、名古屋高速道路公社に対しても通過音が高架裏面に反射して住民被害が拡大しないよう要請を行った。このことから反射音対策として交差点区間については高架橋裏面の全面に渡って吸音板を設置した。
※この「新幹線騒音公害とその対策」の解説は、「名古屋高速4号東海線」の解説の一部です。
「新幹線騒音公害とその対策」を含む「名古屋高速4号東海線」の記事については、「名古屋高速4号東海線」の概要を参照ください。
- 新幹線騒音公害とその対策のページへのリンク