文化別の差異
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/16 14:03 UTC 版)
世界的に見ると寄付の社会への浸透度も国・地域によって大きく異なる。2000年頃の状況を見ると、アメリカでは年間2000億ドル(約20数兆円)を超える個人寄付が行われているのに対し、日本では個人寄付では約4874億円(寄付白書2011)となっており、法人寄付も約5467億円となっている(国税庁税務統計2009年度分)。政府の家計調査によると、世帯当たりアメリカは約17万円、日本は概ね約3000円前後(平成23年は震災の影響があり、1世帯当たりの平均寄付金額は6,551円で、平成22年は3,789円)と寄付金額に大きな格差が見られる(ただし、政府家計調査では、宗教活動への寄付と教育分野への寄付が含まれていないため過小評価されている点に留意が必要)こうした格差は、宗教観・社会意識・税制の違いなどがあげられることが多い(寄付税制については、2011年6月に大幅な改正があり、国際的に比較しても優れた寄付税制が成立した)。 こうした格差は、宗教観・社会意識・税制の違いに起因すると考えられている。また、アメリカは所得格差・資産格差が日本に比べ大きく、小さな政府志向のため医療保険制度など公的福祉が未整備のため、民間による所得の再分配の重要度が高いことも要因になっているが、たとえば日本や諸外国に比べてジニ係数が非常に高く、ほとんど再分配がなされていない。アメリカの他、一部の欧米諸国やイスラム諸国、タイ王国など、敬虔な信徒の多い国・地域では社会活動に占める寄付の役割が非常に大きい。
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