整備財源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 14:21 UTC 版)
州間高速道路網の建設費および維持費の約72%は連邦政府および各州が利用者から徴収したガソリン税などの税金および有料道路で徴収した通行料金であり、残りの費用はアメリカ合衆国の連邦予算から拠出されている。アメリカ合衆国東部では、1956年以前に計画または建設された州間高速道路の一部が、有料道路として管理されている。州間高速道路の建設および維持に充てられる税金は、アメリカ社会の自動車指向を助長するための政府の直接的な補助金であるとして、しばしば批判を受けている。アメリカ合衆国の批評家は、税金が既得権益を守る特定用途のためにだけ使用されるのならば、自由市場経済は徐々に腐敗し、やがて崩壊するだろうと主張している。 アメリカ合衆国の連邦政府はかつて道路財政における優位な立場を利用して、各州の議会にさまざまな法律の制定を要求していた。これはアメリカ合衆国憲法で規定されている権限を越えた行為であったが、高速道路予算の交付額を脅し文句に、各州議会にさまざまな法律を可決させた。飲酒可能な年齢を21歳以上とする法律、高速道路の最高速度を時速55マイル(約89キロメートル)とする法律、飲酒運転の基準となる血中アルコール濃度を0.08%超とする法律、ミーガン法などがその例である。このような連邦政府と州議会との関係は論争を巻き起こしたが、連邦政府の支持者はこの関係により合衆国全体として一貫性のある法律が可決されると主張し、上流社会では高速道路財源による連邦政府の権限と州の権限の倒錯が歓迎された。
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