数学における正則
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/16 02:52 UTC 版)
数学における正則とは、主に英語で regular または non-singular で表される概念の訳語である。(ただし、必ずしも全ての regular や non-singular が正則と訳されるわけではない。たとえば regular polygon は正多角形と訳され、regular singular point は確定特異点(英語版)と訳される。Non-singular はそのまま "非特異" と訳される方が多いようである。) ある概念に正則性を考えることは一般に強い制限を与え、すっきりした理論が得られることが多い。 正則関数: holomorphic function。複素可微分関数。複素関数は一階の可微分性を課すだけで、任意有限階の微分が可能である。 正則空間: regular space。任意の一点とそれを含まない閉集合が開集合で分離されるような位相空間。 正則曲線: regular curve。接ベクトルが零ベクトルでない、微分可能曲線。 正則行列: non-singular matrix。逆行列を持つ正方行列。同じ次数の正則行列の全体は行列の積に関して群を成し、一般線型群と呼ばれる。 正則表現: regular representation。積の定義された代数的構造において、左または右からの積を与えることを元の変換と捉えることによりえられる、代数的構造の自然な表現。なお、計算機関連で用いられる regular expression は正則表現とも呼ばれるが、正規表現と呼ぶのが一般的である。 正則作用: regular action。グラフが閉集合となるような連続作用。 正則性の公理: Axiom of regularity。公理的集合論の ZF 公理系における公理の一つ。 正則グラフ: グラフ理論において全ての頂点の隣接点の数が同じグラフ。 正則化: regularization。統計学の用語。
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