攻撃直後
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/27 08:10 UTC 版)
「DHL貨物便撃墜事件」の記事における「攻撃直後」の解説
地上からの攻撃に曝されるのをさけるため、DHL機は急速上昇を実行していた。高度約8000フィート(約2450メートル)で、9K34ストレラー3(NATO識別符号:SA-14 グレムリン)が左ウイングチップに命中した。弾頭は動翼と構造を損傷させ、火災を引き起こした。三重の油圧システムは油圧を失い、飛行を制御することが出来なくなった。機体は1985年8月12日のJAL123便と同様、ローラーコースターさながらの急速な機首の上下動を繰り返した。 機長は、JAL123便や1989年のUA232便と同様、エンジンの推力調整のみで垂直方向、速度そして高度を修正し、両エンジンの推力を左右非対称に変えることで水平方向を制御し、機体を旋回させた。航空機関士は、通常は油圧でおこなう着陸脚下げを、重力落下で実行した。抵抗を増大させることにより速度が低下し機体を安定させることになるため、早期に着陸脚を展開することは安全な着陸にとって緊要であった。 約10分にわたる試行の間に、乗員は旋回、上昇そして下降を制御することができるようになった。迷走の後、彼らは右旋回を行い、バグダード国際空港へ向かい下降を開始した。
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