改造編入車グループ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/11 06:06 UTC 版)
「国鉄トラ6000形貨車」の記事における「改造編入車グループ」の解説
トラ3500形改造車1943年(昭和18年)、樺太庁鉄道向けに製造されたトラ3500形のうち、樺太に送られなかった2両のうちの1両(トラ3502)で、更新修繕の際にトラ6000形に編入され、トラ12182と改番された。 トラ5000形改造車本グループは、トラ6000形の前級にあたる鋼製無蓋車トラ5000形を、戦後の更新修繕により木体化改造したものである。1951年(昭和26年)度から1953年(昭和28年)度にかけて、当時残存していた全車(147両)が名古屋工場で改造された。番号は、原番の頭(万位)に1を付加してトラ15000 - トラ15149としたため、3両分の欠番がある。 妻板を鋼板とする設計のまま妻板を木製化したため、オリジナル車よりも荷台内法が94mm短く、容積も21.0m3とやや小さい。また、あおり戸の蝶番板の位置もトラ5000形時代と同様としたため、他のグループとの識別は容易である。この改造により、トラ5000形は形式消滅となった。 トムフ1形改造車本グループは、戦時中に石炭・鉱石列車用として使用された、トラ6000形の緩急車版であるトムフ1形が用途を失うとともに、乗務車掌の執務環境も劣悪であったため、1953年度に郡山、新津の両工場で改造し、本形式に編入したものである。当時残存していた全車(280両)が改造の対象となり、トラ15150 - トラ15430(トラ15346欠)に改番された。それにともない、トムフ1形は形式消滅となった。 改造は、種車の上回りをすべて撤去して、新たに戦前形と同様の車体を組み立てた。そのため、荷台の寸法も戦前形と同一である。車掌室には手ブレーキが設置されていたが、これを撤去し、床下に側ブレーキを取り付けた。また、積荷の衝撃を受けるため、車掌室には強固な縦梁が取り付けられていたが、これも撤去し、蝶番板の位置もトラ6000形と同じ位置に移設された。妻柱は種車のものを再用したが、中柱はZ形の鋼材に交換されている。
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