さい‐ぼう【×尖棒/▽撮棒/▽材棒】
撮棒
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/30 22:04 UTC 版)
金砕棒とは「金属製の撮棒」という意味であり、「撮棒」(材棒とも記す)は『広辞苑 第六版』にも記載されている。『広辞苑』には「武器として扱う堅い木の棒」とあり、前述の『鴉鷺合戦物語』(15世紀末成立)にも「鬼に金撮棒」と表記されているのは、このためである。撮棒自体は13世紀の『古今著聞集』に記述がみられ、法師が用いたと記す(後述の通り、武器としてではない)。14世紀初頭の播磨の悪党について記した『峰相記』には、悪党がサイ棒を用いたことが記録されている。撮棒は民俗学的には「サイデン棒」や「ザイフリ棒」とも呼ばれ、陽物を象徴すると推定される棒であり、境に立てるサエ棒として使用され、次第に武術として発展した。網野善彦は、縄文期以来、弓矢を発達させた東国では、中世に弓矢の道が発展したため、飛礫といった投石や薙刀と同様に馬の足を狙う撮棒を武器として発展させたのは西国であり、金砕棒は「西国的な兵法」という見方を示し、南北朝の戦闘を、東国的な騎馬軍勢に対し、飛礫や撮棒を駆使した西国勢の衝突という構図を記述し、この戦法で東国勢を苦しめたという見解を示している。
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