指揮管制支援ターミナル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/19 15:26 UTC 版)
「海上作戦部隊指揮管制支援システム」の記事における「指揮管制支援ターミナル」の解説
艦艇に搭載するためのMOFシステムの洋上端末として開発されたのが指揮管制支援ターミナル(Command and Control Terminal, C2T)であった。SFシステムでは、護衛艦隊の旗艦等のための洋上端末装置があり、C2Tはその後継に相当する。洋上端末ではSFシステム及びGPSの情報処理機能しか備えていなかったのに対し、C2TではMOFシステムやGPSの情報処理に加えて、海上自衛隊通信システム(Japanese Maritime Automatic Communication System, JMACS)及びデータリンクの情報処理、艦艇独自の戦術判断支援、戦術計算等の機能を追加し、機能の充実を図った。 C2Tでは、与えられた開発期間が短いなかでミサイル防衛などの各種戦アプリケーションソフトの搭載が求められたが、旧洋上端末からの遺産アプリケーションソフトが皆無であり、また製作途上で制式化前のMOFシステムのアプリケーションソフトを流用することになったため、多くの困難に直面することになった。またMOFシステムと同様にCOTS化が図られたが、艦艇に規格のゆるいCOTSハードウェアを搭載することや、以前より強化されたとはいえ依然として衛星通信ネットワークの容量が少ないこと、また特に潜水艦用のZYQ-31では、軽量小型のハードウェアを搭載しつつ圧縮通信を実装することも難しい課題であった。しかし最終的にこれらの課題は全て解決され、順次に搭載艦の増加が図られた。 2009年に就役した「ひゅうが」(16DDH)では、ビデオ会議やチャット機能を導入するなど性能を強化したOYQ-51洋上ターミナル(MTA)が採用され、艦全体で30台以上が搭載された。その後、MOFシステムからMARSシステムへの移行に伴って、洋上端末も洋上ターミナル(Mobile MARS terminal, MMT)となった。
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