戦争の三要素
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/15 15:16 UTC 版)
「カール・フォン・クラウゼヴィッツ」の記事における「戦争の三要素」の解説
また、クラウゼヴィッツが、戦争の傾向を規定している要因について、三つの要因を挙げながら分析している。第一に、敵意や憎悪の情念を伴う暴力という要素であり、この要因が強ければ戦争の激しさが増大すると考えられる。第二に、不確実性や蓋然性を伴う賭けの要素であり、これは戦争において自由度を伴う精神活動であり戦果に反映される。そして第三の要素は、政治のための手段という従属的性質である。これら三つの要素は、それぞれ国内における社会的な行為主体に割り当てて考えることが可能であり、第一の要素は国民に、第二の要素は軍隊に、第三の要素は政府に関連している。この要素は三位一体として戦争に作用し、敵対行為の準備、戦闘の開始、講和の締結、戦後の展開までに作用する。これら相互の関係について、精神的活力を生み出すのが国民であり、政府はこの国民の意志を合理的な政策へと組織し、軍隊はその政策を実施する主体となるものと捉えられている。
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