恒星黒点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/04 09:27 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動恒星黒点(こうせいこくてん、Starspot)は、太陽以外の恒星に存在する、太陽の黒点に相当する構造である。太陽の黒点程度の大きさのものは、明るさのゆらぎが小さすぎて検出できないが、太陽の黒点の約100倍、恒星表面の30%に達するほど大きなものは検出することができる。
温度
観測された恒星黒点の温度は、光球よりも500Kから2000K程度低い。この温度の差により、恒星黒点部は、周囲よりも最大で0.6等級ほど暗くなる。
寿命
恒星黒点の寿命は大きさに依存する。
活動サイクル
恒星表面上の恒星黒点の分布は、太陽の場合とは異なっており、恒星の種類に依る。恒星が連星か否かでも異なる。太陽と同じ活動サイクルは、他の恒星でも見られ、太陽黒点の11年というサイクルに相当するサイクルを持つ。いくつかの恒星は、恐らくマウンダー極小期に相当するより長いサイクルを持つ。
フリップフロップサイクル
他の活動サイクルには、いわゆるフリップフロップサイクルがあり、半球ごとの活動サイクルが交互に入れ替わる。同様の現象は、太陽の南半球と北半球でも、3.8年から3.65年の周期で見られる。フリップフロップ現象は、りょうけん座RS型変光星等の連星でも単星でも見られるが、連星と単星では、サイクルの周期が異なる。
出典
- ^ a b Berdyugina 5.3 Lifetimes
- Cameron, Andrew Collier. “Mapping starspots and magnetic fields on cool stars”. University of St Andrews. 2008年8月28日閲覧。 (explains how Doppler imaging works)
- Berdyugina, Svetlana V. (2005). “Starspots: A Key to the Stellar Dynamo”. Living Reviews in Solar Physics (Institute of Astronomy ETHZ, Max Planck Society) 2 (8) 2008年8月28日閲覧。.
- K.G.Strassmeier (1997), “Aktive sterne. Laboratorien der solaren Astrophysik”, Springer, ISBN 3-211-83005-7
関連項目
恒星黒点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/06/08 21:41 UTC 版)
食以外の変光の原因は、りょうけん座RS星で恒星黒点が出現しているためだと考えられている。これは、分光観測やX線観測の結果によると、りょうけん座RS星は彩層やコロナの活動が活発であることが示唆されることから、太陽で観測される同じような現象の理解から類推して理論づけられている。黒点が出現すると、自転に伴って見える黒点の数や大きさが変化し、観測された明るさの変化が説明できると考えられる。
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