ケイ素燃焼過程
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/05/06 02:32 UTC 版)
ケイ素燃焼過程(ケイそねんしょうかてい、英: silicon burning process) は太陽の8-11倍以上の質量を持つ大質量星で起きる核融合過程である。ケイ素燃焼過程はわずか2週間の過程である[1]。ケイ素の燃焼は燃料を使い果たした恒星の終末プロセスであり、恒星がヘルツシュプルング・ラッセル図における主系列(main sequence)である長い期間の終わりである。ケイ素の燃焼はコアの温度が2.7–3.5×109 K であることが必要になる。正確な温度は質量に依存する。ケイ素の燃焼が完全に完了した恒星は爆発を起こし、II型の超新星となる。
アルファ反応による核融合過程
太陽の約3倍以下の質量の恒星は水素をヘリウムに変換した時点で燃料を使い切ってしまう。太陽の3倍以上8倍以下の質量の恒星はヘリウムをさらに「燃焼」させて炭素を作ることができる。そのような恒星はヘリウムを使い切ると炭素のコアを残して一生を終える。太陽の8-11倍以上の質量を持つ恒星はその質量による高い重力ポテンシャルにより炭素をも燃焼させることができる。大質量星の収縮により、コアは6×108 Kを超え、以下の反応による炭素燃焼が始まる。
出典
- ^ The physics of core collapse supernovae, Woosley and Janka
- ^ Citation: The atomic nuclide with the highest mean binding energy, Fewell, M. P., American Journal of Physics, Volume 63, Issue 7, pp. 653-658 (1995). Click here for a high-resolution graph, The Most Tightly Bound Nuclei, which is part of the Hyperphysics project at Georgia State University.
外部リンク
- Stellar Evolution: The Life and Death of Our Luminous Neighbors, by Arthur Holland and Mark Williams of the University of Michigan
- The Evolution and Death of Stars, by Ian Short
- Star, by World Book @ NASA
- Origin of Heavy Elements, by Tufts University
- Chapter 21: Stellar Explosions, by G. Hermann
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