彼の作品によるミュージカルへの影響
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「片岡義朗」の記事における「彼の作品によるミュージカルへの影響」の解説
1991年にSMAP主演ミュージカル『聖闘士星矢』をプロデュースする。この作品は現在いたるところで上演されるようになったアニメ漫画ミュージカルの起源となる。 2003年にミュージカル『テニスの王子様』を企画制作プロデュースし、2008年11月までエクゼクティブプロデューサーを務める。この「テニミュ」の大ヒットによりアニメ漫画ミュージカルというジャンルを定着させた。それ以前にも遊園地等で上演されるアニメミュージカルは存在したし、宝塚歌劇団の『ベルサイユのばら』のようなミュージカルも存在した。しかし、タレントファン等を対象にしたミュージカルはほとんどなかった。片岡はキャラクターを尊重するミュージカル作りを実践、原作ファンの舞台への違和感を取り除くことに成功した。キャラクタービジネスがDVDなどの映像商品化などに限定されるという認識を改める中で、劇場などのライブエンターテイメントでも漫画等が十分に通用するということを、『テニスの王子様』の成功という実績で示したことの意味は大きいだろう。 片岡が切り開いた「テニミュ」の成功と漫画アニメミュージカルの定着により、漫画作品やアニメ作品はワンソフトマルチユースコンテンツであるという認識の一般化をもたらした。ミュージカル『テニスの王子様』はミュージカル業界に対しても大きな貢献をし、一部の専門劇団でしか観る事が出来なかったミュージカルを身近な娯楽に変化させた。話の内容や登場人物を知っているという意味で身近な題材である漫画アニメを舞台化することで、ミュージカルを観たこともない観客が劇場に足を運び、ミュージカルの楽しさ、ナマの舞台の楽しさに触れ、これをきっかけに舞台鑑賞が習慣化するという行動パターンを生み出した。また、「テニミュ」は若い男性タレントの登竜門の役割を果たしていることも、芸能界ではあまり見られなかった現象であり、男性タレントの供給経路に少しの変化をもたらしている。
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