幕下上位五番以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 17:17 UTC 版)
十両土俵入りは十両力士の支度の都合上、幕下の取組を5番残したタイミングで行われる。この5番は特に幕下上位五番(あるいは単に幕下上位)と呼ばれる。 十両土俵入り直後の取組では、対戦する力士の四股名に続いて「幕下上位の取組であります」とアナウンスされる。 土俵下の控えに十両力士と同じ座布団が用意される。 十両格行司が取組を裁き、十両呼出が呼び上げを担当する。 かつては、幕下上位五番に限り、館内の電光掲示板でも勝敗を表示していた(十両以上の定員増加等に伴い、1991年1月場所以降は行われていない)。 NHKの大相撲中継では、幕内取組の合間を縫って、十両結果とともに発表される(決まり手はアナウンサーによる口頭発表のみで表示はされない)。 仕切りの最中の力士紹介は、十両土俵入りまでは力士名・番付・出身地・所属部屋・勝敗数を横文字で紹介されるが、幕下上位五番からは縦文字(力士名は幕下力士のみ明朝体)で紹介される。 出場している関取が奇数になると、幕下力士が日替わりで十両の取組に登場する。休場・引退力士が多いときには、複数人が十両の土俵に上がる。また、終盤には十両下位で不振の力士と幕下上位で十両昇進の可能性を残している力士の取組が組まれることが多い(大相撲中継では「入れ替え戦のような要素を持った取組」と言われる)。いずれの場合も、十両力士と対戦する幕下力士は大銀杏を結って土俵に上がる(ただし、髪の伸びが追いつかず、ざんばらや丁髷で土俵に上がる力士もいる)。「入れ替え戦」はあくまでも俗称であり、結果が直接的に番付編成に反映されるものではないとされてきたが、前述の2019年7月場所の例では7番相撲における十両力士との対戦結果が考慮されたとも言われている しかし2020年9月場所の千代の海と納谷のケースでは魁勝・若元春のケースよりも単純計算時の番付差が小さく、さらに「入れ替え戦」となる取組の相手が同じ力士 であり、両者の直接対決でも勝っているという魁勝・若元春のケースよりもさらに納谷に優位な条件であったにもかかわらず同様の措置は取られなかった。納谷には「入れ替え戦」の勝利を優位とみて十両昇進の記者会見も設定されていたという。
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