崔実とは? わかりやすく解説

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崔実

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/27 22:53 UTC 版)

崔 実
(チェ・シル)
誕生 (1985-09-06) 1985年9月6日(39歳)
職業 小説家
言語 日本語
国籍 韓国
ジャンル 小説
代表作 『ジニのパズル』(2016年)
主な受賞歴 群像新人文学賞(2016年)
織田作之助賞(2016年)
芸術選奨新人賞(2017年)
デビュー作 「ジニのパズル」(2016年)
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崔 実(チェ・シル、1985年9月6日[1] - )は、在日韓国人三世の日本語で作品を書く小説家

経歴・人物

日本の小学校を卒業後、朝鮮学校に進学し、その後アメリカに留学する[2]

2016年、「ジニのパズル」で第59回群像新人文学賞を受賞してデビュー[3]辻原登から選評で「素晴らしい才能がドラゴンのように出現した」と絶賛される[4]。同作で第155回芥川龍之介賞候補に選ばれる[5]。単行本として刊行され、第33回織田作之助賞、第104回芸術選奨文部科学大臣新人賞をそれぞれ受賞する。

受賞・候補歴

単行本

  • 『ジニのパズル』(講談社、2016年7月 / 講談社文庫、2019年3月)
    • 初出:『群像』2016年6月号
  • 『pray human』(講談社、2020年9月 / 講談社文庫、2022年9月)
    • 初出:『群像』2020年3月号

アンソロジー収録

  • 「あなたの肉体とわたしの辛ラーメン」 - 『おいしそうな文学。』(群像編集部編、講談社、2025年2月)
    • 初出:『群像』2024年10月号
  • 「nunc/ヌンク」 - 『孤独の時間。』(群像編集部編、講談社 2025年6月)
    • 初出:『群像』2025年3月号

単行本未収録

小説

  • 「ビッグバン」 - 『新潮』2024年2月号

随筆・対談

  • 「小さな崔実たち」 - 『本』2016年8月号
  • 「乃木坂活字部! 対談 崔実」(高山一実との対談) - 『ダ・ヴィンチ』2017年2月号
  • 「フィリップ!」 - 『群像』2018年7月号
  • 「アンケート特集 シネマ2019」 - 『群像』2020年2月号
  • 「朝、起きられない。」 - 『新潮』2020年5月号
  • 「声をあげる勇気 無意識と共振するエモーション」(いとうせいこうとの対談)[7] - 『群像』2020年10月号
  • 「約束」 - 『本』2020年10月号
  • 「街の気分と思考 大晦日の秘密のサンタミッション」 - 『新潮』2022年2月号
  • 「街の気分と思考 爆弾」 - 『新潮』2022年7月号
  • 「街の気分と思考 待ち人」 - 『新潮』2022年11月号 - 12月号
  • 「街の気分と思考 0x0xxxxxxxx」 - 『新潮』2023年4月号
  • 「街の気分と思考 深くおちる」 - 『新潮』2023年7月号
  • 「街の気分と思考 都会の小人」 - 『新潮』2024年1月号

その他

  • 「STAR WARS 日本のスター・ウォーズグッズ魂」(講談社、2017年11月、ISBN 978-4062205825

出典

  1. ^ 第59回群像新人文学賞
  2. ^ 織田作之助賞 不安や焦燥、筆先に込めて 崔実さん、関大で受賞記念対談
  3. ^ 群像新人文学賞決まる 崔実さんの「ジニのパズル」 - 産経ニュース
  4. ^ 【文芸月評】民族の葛藤 響く歌声 : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
  5. ^ ジニのパズル 崔実著 少女の日常に介入する「政治」|エンタメ!|NIKKEI STYLE
  6. ^ 橋爪功、浦井健治、宮藤官九郎、庵野秀明ら各分野の実力派が受賞「平成28年度(第67回)芸術選奨」”. SPICE. イープラス (2017年3月14日). 2025年6月27日閲覧。
  7. ^ 【いとうせいこう×崔実 特別対談】『pray human』はなぜ魂を揺さぶるのか (2020年9月18日) - エキサイトニュース

外部リンク


崔寔

(崔実 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/03 18:07 UTC 版)

崔 寔(さい しょく、生没年不詳)は、中国後漢政治家学者本貫幽州涿郡安平県。『四民月令』『政論』を著したが、いずれも現存せず、逸文のみが残る。

生涯

范曄の『後漢書』に祖父の崔駰の伝があり、父の崔瑗[1]及び崔寔もそこに付伝される。崔家は安平県の名家で、崔駰・崔瑗ともに文学者として高名だった。

桓帝の時代に郎官に挙げられ、さらに議郎を経て、外戚である梁冀司馬となる。この頃、『東観漢記』の編纂に従事した。北方の五原太守の官に就くと、住民に紡織を教えると共に、夷狄の侵略に備えた。再び議郎に戻ったが、梁冀が粛清されると連座し、数年間は官に就けなかった。その後、鮮卑対策のために推薦されて遼東太守になったが、任地に赴く途中で母が死亡し、その喪に入るために郷里へ帰った。喪が明けた後に尚書に就任したが、数ヶ月で病気と称して辞任した。建寧年間に没した。

父の崔瑗と共に、草書に巧みだったことでも後世に名を残している[2]

著作

『四民月令』(しみんげつれい)は、『礼記』月令にならって各月ごとに年中行事を記した書物で、月令類の代表的な書物のひとつである。後漢当時の豪族の生活を知るための重要な資料で、代に滅んだが、『斉民要術』『玉燭宝典』などに引用された文章が残っている。平凡社東洋文庫渡部武による日本語訳がある[3]

『政論』(『正論』『本論』とも)は、刑罰と徳教を併用することによって当時の危機的な状況を克服しようとした書物であり[4][5]仲長統はこの書を高く評価した。また、当時の豪族が巨億の富を築き、貧富の差が増大していることを記している[6]。『隋書経籍志ではこの書を法家に含める。北宋時にすでに失われていたが、『群書治要』『意林』ほかに載せられた文章が厳可均『全上古三代秦漢三国六朝文』の全後漢文巻46に集められている[7]。『後漢書』の記載では郎のころの作品のように読めるが、実際には遼東太守に就任した後の作品であることを厳可均は指摘している。

出典

脚注

  1. ^ 文選』巻56に収録される座右銘の作者。
  2. ^ 陳寿三国志』武帝紀注『博物志』
  3. ^ 渡部武『四民月令―漢代の歳時と農事』平凡社東洋文庫、1987年。ISBN 4582804675 
  4. ^ 『後漢書』本伝の引用に「夫刑罰者治乱之薬石也。徳教者興平之梁肉也。」という
  5. ^ 田中麻紗巳『両漢思想の研究』研文出版、1986年、189-190頁。 ISBN 4876360707 
  6. ^ 川勝義雄『魏晋南北朝』講談社学術文庫、2003年、109-110頁。 ISBN 4061595954 
  7. ^ 厳可均『全上古三代秦漢三国六朝文』 全後漢文・巻46・崔寔2・政論https://archive.org/stream/02107129.cn#page/n22/mode/2up 



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