岸屋一統
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/10 01:08 UTC 版)
「風の市兵衛シリーズの登場人物」の記事における「岸屋一統」の解説
岸屋 新三(きしや しんぞう) 麹町にある大店の呉服問屋。30代半ばながら、江戸呉服問屋仲間を牛耳る「五店」の寄合に連なる。「磐栄屋」を新宿追分から追い出し、そこに別店を構えようとしている。 重五と共に渋井に捕縛されかけたが、寸前で犬山藩下屋敷に逃げ込んだ。重五が自白前に死んだことで、新宿追分地面召し上げに関する陰謀についてはすべて彼の責任にされ、岸屋は闕所を免れた。ただし、犬山藩江戸家老からは隠居を勧告され、長男に家督を譲った。 大黒屋 重五(おおぐろや じゅうご) 新宿の賭場を仕切る中町の貸元、すなわちヤクザの親分。岸屋の手先を務め、立ち退きに応じない「磐栄屋」に様々な嫌がらせを仕掛けている。また、刺客を雇って「磐栄屋」の主一家をたびたび襲撃させた。 岸屋の意を受けて渋井の暗殺に辰矢ら手下を送り込んだが、それが失敗したことで、かえって多四郎や天外殺害を実行させたのも重五であるという証拠を渋井に与えることとなる。捕縛に来た渋井に抵抗するが、渋井の手下である助弥に斬りかかろうとしたところを、渋井に斬られてしまう。そして、敵討ちのために追いついてきたお絹に命乞いをした後、絶命した。 辰矢(たつや) 「大黒屋」の若頭。「磐栄屋」に嫌がらせに訪れ、ちょうど店に来たばかりの市兵衛に叩きのめされた。 岸屋の意を受けた重五の命で、馴染みの女郎屋で眠っていた渋井を手下と共に襲撃したが、気配を察して目覚めた渋井の反撃に遭って突き殺された。 猪吉(いのきち) 大滝村の山中に住む山賤で、鎖鎌を得意とする刺客。前話で弥陀ノ介に斬られて川に落ち、流された青を救出して介抱した。以来、青を女房と呼んでいる。 重五からお絹の殺害を依頼され、秩父山中で襲撃する。しかし、市兵衛に阻まれてしまい、青の助力を得て逃走した。その後、青に焚きつけられて市兵衛を殺す機会を狙っていた。重五に再び依頼され、夏長らがお絹を襲撃した直後に市兵衛を襲ったが、返り討ちにされる。しかし、青は逃げおおせた。 島田 文明(しまだ ふみあき) 下雑司ヶ谷の御家人崩れ。重五の依頼で仲間2人と共に天外を殺害しようとし、結果的には失敗して重傷を負わせるに留まる。その捜査のために訪れた渋井にも襲いかかったが、同行していた市兵衛に仲間共々斬られてしまった。 夏長(かちょう) 表向きは四谷鮫ヶ橋の裏店に住まい、門付け芸を見せて銭を乞う願人坊主たちの頭だが、裏では暗殺を請け負っている。重五の依頼を受け、料理茶屋で岸屋と話し合った直後のお絹を7人で襲ったが、市之助と弥陀ノ介の活躍で全滅した。
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