山口伊豆守重信の墓とは? わかりやすく解説

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山口伊豆守重信の墓

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/05 19:09 UTC 版)

龍穏寺」の記事における「山口伊豆守重信の墓」の解説

江戸時代初期大久保忠隣失脚事件大久保長安事件)に巻き込まれ山口重信の墓が境内にある。山口家上総国武蔵国下野国1万5000石を持つ大名であったが、1613年慶長18年)、(当主山口重政の(嫡男山口重信婚姻が、無許可であるとして幕府咎められた。この婚姻相手が、当時幕府権勢誇っていた大久保忠隣養女であり、この事件の裏には大久保忠隣政敵であった本多正信がいるとも、徳川家康がいるとされる。ただし、それを証明する明確な資料存在しないいずれにせよ、この事件きっかけ大久保忠隣失脚山口重政重信親子改易され、龍穏寺蟄居する。 重政山口家再興にかける執念は凄まじく、翌年大坂の陣が始まると、徳川家康に対して「自らが豊臣氏与した後、豊臣秀頼暗殺するのでその代償として御家再興許してほしい」と進言している。しかし、これは家康によって拒絶された。そこで、1614年慶長19年)、大坂冬の陣に伴い戦功立てよう父子共に大坂に向かうが、箱根の関所で止められたため龍穏寺に引き返す龍穏寺戻った重政は、重信関所通過容易な商人扮装をさせ、東山道経由大坂に赴かせる。しかしこの時、既に大坂の陣和議成立していたため、重信は再び龍穏寺引き返した。 そして1615年慶長20年)、大阪夏の陣ではついに参戦許され井伊直孝の軍に属して若江の戦い赴く山口親子御家再興のため奮戦し重信は敵5騎を討ち取る活躍見せたが、木村重成討ち取られ享年26歳)、弟・重克も戦死した。しかしこの戦い戦功もあり、重政1628年寛永5年)、常陸国牛久藩1万5千石大名返り咲き、さらに奏者番任じられた。 以上の経緯江戸時代には既に知られていたようで、1830年文政13年成立の『新編武蔵風土記稿』には 新編武蔵風土記稿(大日本地誌体系版)原文こゝに又山口周防守重政なるもの當寺居りしと云…一萬五千石を領せしが、同十八年故有て罪を得、當郡越生の庄龍穏寺隠居同一九年大阪御陣の時、重政其子伊豆守重信携へひそかに其役にをもむかんとして、箱根の關に至るとき、關守是を通さず依て龍穏寺にかへり、重信商人の體に粧ひ立て出せしが、已に和睦調しかば重信當所にかへりしとありされば山口父子當寺寓居せしこと疑ひなけれど、住僧に問ふにつまびらかならず 意訳山口周防守重政という者が、当寺居たという。1万5000石を所領していたが、慶長18年、訳あって有罪となり、龍穏寺蟄居していた。同19年大阪の役の時、重政その子伊豆守重信携え密かに大阪向かった。しかし箱根の関守がこれを通さなかったので龍穏寺戻り今度重信商人恰好扮装させ送り出したが、既に和睦成っていたので、重信戻って来た、とあり山口父子当寺居た事に疑いは無いが、住職にこの話を聞いても、詳細明らかにならなかった。 と書かれている。この話の真偽長らく不明であったが、1998年平成10年になって越生町教育委員会発掘調査により、重信の墓が境内の石垣の基礎となった状態で発見された。この墓は重信三回忌の年に父・重政建てた事が判明し自然石そのまま利用した質素な作りの墓となっている。これは、墓が作られ時点重政がまだ蟄居であったためと推測されている。

※この「山口伊豆守重信の墓」の解説は、「龍穏寺」の解説の一部です。
「山口伊豆守重信の墓」を含む「龍穏寺」の記事については、「龍穏寺」の概要を参照ください。

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