小池による移転見直し
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 20:51 UTC 版)
「築地市場移転問題」の記事における「小池による移転見直し」の解説
その後、小池百合子は2017年(平成29年)6月20日に「一度豊洲に移転し、5年後再び築地に戻す」としたが、同年12月20日には「2018年(平成30年)11月10日に移転し、築地市場は解体する」と改めた。また、これらと並行して追加対策工事の計画も進行し、空洞内の床設置や地下水管理システムの強化、換気機能の追加などを行う工事が2017年12月18日より開始された。 しかし、延期決定から築地市場解体決定までに1年4ヶ月弱を要し、その間に小池百合子が度々姿勢を転換させたため、市場関係者以外にも混乱を招き、移転が決定してもなお以下のような影響を残すこととなった。 築地市場跡地を利用して建設される予定だった環二通りを五輪開幕までに開通させることが不可能となり、五輪・パラ関連輸送は従来の道路(晴海通り・有明通りなど)を使用することとなった。これにより五輪・パラ期間中に激しい交通渋滞が起こるおそれが指摘された。 移転延期後、豊洲への移転準備を終えていた築地市場従事者に対する補償を行うこととなったが、都が豊洲市場の整備に一般会計から拠出しない方針を示していたため、補償も市場会計から行うこととなった。しかし市場会計は東京都全11市場から積み立てられたものであるため、築地従事者でも移転しない者や、他市場従事者などとの不公平性が指摘されている。 豊洲市場には観光客受け入れ施設(通称:千客万来施設)を併設する予定であったが、延期決定直後に小池百合子が築地にも同様の施設を建設することを提案したため、これとの競合を懸念した運営事業者が施設の計画を一時凍結した。都と事業者の間で協議が重ねられ、2018年には事業者から改めて継続の意思が示されたが、着工は東京五輪・パラ閉幕後と、当初の予定から大きく延期されることとなった。
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