みつ‐ぎ【密儀】
みつぎ 【密儀】
密儀
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/22 05:46 UTC 版)
あまたの崇高で全能の神々や君のアテナイが生み出し、人間の生活に寄与してきたことも、この密儀より優れたものではない。これによって我らは野蛮で獰猛な生活様式から抜け出し、教育を受け、文明の状態にまで洗練されることができた。その儀式は「伝授」と呼ばれ、究極の真理であり、我らはそこから人生の始まりを学び、幸福に生きるのみでなく、望みある死を迎える力を得る。 キケロ, 『法律』 II, xiv, 36 修辞学者イソクラテスは、「密儀にあずかる人々は生命の終わりと永遠について喜ばしい希望を持つようになる」と述べている。古代詩人ピンダロスは「(密儀を見たものは)生命の終わりを知り、またその始まりを知る」と謳い、悲劇詩人ソポクレスもまた「これらの密儀を見た者だけが冥府で真の生命を得る」と記している。 エレウシスの秘儀の骨子は、穀物神の復活・蘇生の若々しい生命力を人間の身につけ、循環する生命の永遠性に参与し、死後の魂の幸福を享受しようとする宗教的儀礼だった。大地の豊穣と、生命の誕生と再生という神秘的領域との交感をもたらしてくれる象徴性によって、エレウシスの秘儀は全ギリシアの人々を誘ったと考えられている。
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