密儀の段階
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/13 16:02 UTC 版)
上記アレクサンドリアのクレメンスは、「まず浄めの儀式があり、教えの基礎とそれ以降の準備のための事項を含んだ小密儀が続く。大密儀では、およそすべてのことどもに関することであり、もはや学ぶものではなく、自然と事物に関して観じ思惟を行うのみ」とも記している。これについて、ブルケルトは「浄め(カタルシア)」、「教え(ディダスカリア)」、「神見(エポプテイア)」の三段階を設定していると解している。エリアーデは、小密儀、大密儀(テレタイ)、最終的な体験としてエポプテイアを挙げている。このうちテレタイとエポプテイアについては決して明らかにされなかった。ドイツの神学者オード・カーゼル(1886年 - 1948年)は、エレウシスの秘儀がデーメーテール・ペルセポネーの死と再生に与ることによって、死と再生を繰り返す自然界のサイクルに順応するための記念の儀礼であることを考えれば、エポプテイアの次元とは、そういった自然の秘儀を「見る」ことにおいて成立すると述べる。
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