実用上の利点
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/28 20:29 UTC 版)
「シンタックスハイライト」の記事における「実用上の利点」の解説
シンタックスハイライトは、特に複数ページにわたるようなコードについて、テキストの可読性を向上させ、文脈をより明瞭にする手法の1つである。読み手は関心のないコードやコメントを、それが長いものであっても、楽に無視して読むことができる。 また、プログラマがプログラム中の誤りをさがす助けともなる。例えば、ほとんどのエディタは文字列のリテラルを地のコードとは異なった色でハイライトする。文字色の対比から、文字列リテラルの区切り記号の抜けをより簡単に見つけることができる。また、多くのテキストエディタには括弧の対応をチェックする機能もある。カーソル位置の括弧のペアを特別な色で表示することで、正しく対応しているかの確認が容易となる。 エディタによっては、配色の情報を印刷や他のテキスト処理ソフトウェアとの交換に適した形式でエクスポートできるものもある。エクスポート用のファイル形式としてはHTMLや色付きのLaTeX、PostScript、RTFなどが使われる。 シンタックスハイライトが短いプログラムの理解に及ぼす影響を評価したプログラム心理学(PPIG)会議では、その存在によりプログラマがプログラムの構造を内在化するのにかかる時間が有意に減少したという研究が報告された。さらに調査中に視線追跡装置を使って集めたデータを見ると、プログラマはシンタックスの強調表示により、キーワードなど標準的な構文要素に気を取られなくなったと示唆している。 しかし、シンタックスハイライトには 流し読みがしやすくなるので、プログラマはコード全体を理解しようとはしなくなる タイポグラフィ上の理由から、コードをハイライトすると、していないコードよりも実際には判読性が劣ってしまう という指摘もある。
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