実施を宣言
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 03:22 UTC 版)
「2017年カタルーニャ独立住民投票」の記事における「実施を宣言」の解説
2016年にマスより州首相の座を継いだカルラス・プッチダモンは2016年9月、独立の是非を問う住民投票の実施について中央政府との話し合いに意欲を示す一方、翌2017年7月までに中央政府から前向きな返答がない場合は合意がなくても9月に住民投票を行うこと表明した。しかしスペイン政府は地方の独立をめぐる住民投票には一貫して反対であり、憲法裁判所も違憲との判断を下していた。2016年10月、カタルーニャ州議会は住民投票実施を決議したが、スペイン憲法裁判所は12月14日に決議を5ヶ月間停止する処分を下し、従わない場合はプッチダモン州首相とカルマ・フルカデイ州議会議長が刑事罰に問われると警告した。 2017年6月9日、プッチダモン州首相は独立を問う住民投票を10月1日に実施すると発表し、州政府は賛成多数となった場合は48時間以内に独立を宣言すると発表。反対派が勝利した場合は即時に地方選挙を実施することも合わせて発表した。スペイン中央政府は、住民投票は違法と報道官を通じて発表した。 住民投票に向け中央政府と自治州政府の対立が増す中、2017年8月17日にバルセロナで車が群衆に突っ込み、140人が死傷するというテロ事件が発生する。プッチダモン州首相は事件を受けて、中央政府の影響を受けない治安対策が必要と主張、独立の正当性を訴えた。 8月末には独立派である自治州議会の与党によって、独立派が勝利した場合は国境管理や立法権限を州政府が掌握し、カタルーニャ共和国を創設するという法案を発表。9月6日には住民投票を実施する法律が自治州議会で成立したが、中央政府は即座に憲法裁判所に提訴し法律は差し止められ、手続きを凍結するよう命じた。9月11日のディアーダ・ナシウナル・ダ・カタルーニャ(カタルーニャの日)にはバルセロナを中心に独立を目指すデモが行われ、州警察発表で約100万人、中央政府代表者の報道官発表でも約35万人が参加し、独立派の勢いが示された。
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