完全犯罪_(小栗虫太郎)とは? わかりやすく解説

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完全犯罪 (小栗虫太郎)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/25 13:53 UTC 版)

完全犯罪』(かんぜんはんざい)は、小栗虫太郎による日本短編探偵小説。『新青年』(博文館)第14巻第8号(1933年昭和8年)7月号)に掲載。初めて「小栗虫太郎」の筆名で発表された作品であり、実質的な作家デビュー作である[注釈 1]。初出時の挿絵は松野一夫


注釈

  1. ^ これ以前に「織田清七」名義で「或る検事の遺書」を『探偵趣味』1927年10月号に発表している。
  2. ^ 架空の地名[1]
  3. ^ リチャード・ルイス・ダグデール英語版の遺伝学的研究によって知られる「遺伝的犯罪者」の家系。1930年代当時はカリカック家などとともに犯罪生物学的研究の代表例と見なされていたが、現在では貧困などの環境要因を無視した疑似科学的研究として否定されている。
  4. ^ 作中では一貫して「カロリンカス」と表記されているが、実在する医科大学はカロリンスカ医科大学である。
  5. ^ 甲賀によれば『寿命帳』の原形となった作品。
  6. ^ 各号の掲載作品は以下の通り。1月号 - 大下宇陀児『灰人』、2月号 - 夢野久作氷の涯』、3月号 - 甲賀三郎『体温計殺人事件』、4月号 - 水谷準『さらば青春』、5月号 - 海野十三『赤外線男』、6月号 - 延原謙『ものいふ死体』、7月号 - 小栗虫太郎『完全犯罪』(本作)、8月号 - 葛山二郎『蝕春鬼』、9月号 - 橋本五郎『花爆弾』、10月号 - 乾信一郎『豚児廃業』。
  7. ^ 横溝の回想では5月7日[6][7]。一方、水谷は「メイデイの当日」[8](つまり5月1日)としている。
  8. ^ 『死婚者』は、のちに大幅に構想を改めて『真珠郎』(1936年 - 1937年)として執筆された。(山口直孝 著「「死婚者」」、江藤茂博; 山口直孝; 浜田知明 編 『横溝正史研究 4』戎光祥出版、2012年3月1日、254-255頁。ISBN 978-4-86403-029-8 
  9. ^ 作中で日本人の名前が全く言及されないわけではなく、八仙寨には、土匪により殺害された大戸倉という日本人富豪の追善供養のため建てられた「蜀楽院」という日本寺がある、とされている。

出典

  1. ^ 松山 1995, p. 220.
  2. ^ 松山 1995, p. 229.
  3. ^ a b 小栗 1987, pp. 6–7.
  4. ^ 甲賀 & 水谷 2003, p. 502.
  5. ^ 水谷 1978, p. 345.
  6. ^ a b 横溝正史「小栗虫太郎とピンチヒッター」(小栗 2001, pp. 491–494。初出『朝日新聞』1973年4月23日)。
  7. ^ 横溝 1976, p. 288.
  8. ^ a b 水谷 1978, p. 346.
  9. ^ 横溝 1976, pp. 286–290.
  10. ^ 横溝 1976, pp. 296.
  11. ^ 横溝 1976, pp. 300–301.
  12. ^ 甲賀 & 水谷 2003, pp. 506–507.
  13. ^ 水谷準「「完全犯罪」危機打者物語」(小栗 2001, pp. 476–477。初出『宝石』1952年10月号)。
  14. ^ 甲賀 & 水谷 2003, p. 506.
  15. ^ 甲賀 & 水谷 2003, p. 508.
  16. ^ 甲賀 & 水谷 2003, p. 507.
  17. ^ a b 九鬼澹「小栗虫太郎論」(小栗 2001, pp. 394–405。初出『ぷろふいる』1934年3月号)。
  18. ^ 中島 1996, p. 66.
  19. ^ 日下 2003, p. 496.
  20. ^ 松山 1995, pp. 228–229.
  21. ^ 松山 2012, p. 405.
  22. ^ 小栗虫太郎関連資料について”. 成蹊大学図書館 (2017年4月13日). 2018年3月4日閲覧。
  23. ^ 2017年度 企画展示 “小栗虫太郎-PANDEMONIUM(大魔城)の扉を開く-””. 成蹊大学附属図書館. 2018年3月4日閲覧。


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