天竜川下り転覆事故
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「八幡市立男山第三中学校」の記事における「天竜川下り転覆事故」の解説
2003年5月23日、長野県飯田市時又の天竜川で、修学旅行に来ていた男山第三中学校3年生25人と引率の教師2人、船頭2人の計29人が乗った観光船(川下り船)が転覆した。29人全員が救助され、生徒1人が頭部打撲の軽いけがをし、船頭1人が肋骨の折れる重傷を負った。 事故は天竜橋の上流約300m付近(水深2~4m、川幅約25m)で起きた。修学旅行中の3年生226人が9隻の船に分かれて弁天港を出発し、下流にある終点の時又港に向かったが、このうち2隻目に出発した船が転覆した。転覆した2隻目は水深が浅く流れも急な天竜川とイタチガ沢の合流する付近で岩にぶつかり、船底から浸水、全員が船外へ投げ出された。その後自力で岸まで泳ぎ着いたり、後続の船やたまたま居合わせたボートに乗った人に助け出されたりして、全員が救助された。転覆後、約500m流された生徒もいたという。問題の岩は左岸から約4mの水中に先端を数センチのぞかせた状態であり、船は船首部分からやや斜めに岩へ乗り上げた結果、中央部に穴が開き、浸水しながら転覆、沈没したと考えられている。 船は全長12m、幅2m、深さ60cm、30人乗りの向かい合わせに乗る形で、運営会社の「天竜舟下り」によると、背中の部分にスポンジタイプの救命具を備え付けていたが、救命胴衣は装着していなかった。事故当時増水していたわけではなく、天候も特に荒れていなかったため、船頭の操縦ミスの可能性が高いという。 天竜川下りでは、1987年5月にも観光船が水面に出ていた丸太にぶつかり転覆する事故を起こしていた(2人が死亡)。今回の事故を受けて同社は2003年6月、従来のスポンジタイプの救命具の設置に加えて、大人を含む乗客全員にライフジャケットの着用を義務化した。
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