大会本番
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 05:04 UTC 版)
競泳競技初日の8月6日、100mバタフライ予選最終6組に登場した池江は、前半50mを世界記録保持者のサラ・ショーストレムに次ぐ2位で折り返す積極的なレースで、日本記録を0秒28更新する57秒27をたたき出し、全体の8位で準決勝進出を決めた。インタビューでは「自分でも分からないくらい緊張していたが、スタートラインに立った瞬間、やる気がわき上がってきた」と初の大舞台にも物怖じしない強心臓ぶりを伺わせた。さらに、同日の夜に行われた準決勝でも日本記録を更に0秒22更新。準決勝1組の1位、全体の3位で決勝進出を決めた。レース後「まさか1番で帰ってこられるとは思わなかったんで、すごい嬉しいです」と自身の好調に声を弾ませた。 競泳競技2日目の8月7日、100mバタフライ決勝で三たび日本記録を更新。結果は5位と表彰台は逃したが、56秒86の日本新記録を樹立した。試合後のインタビューでは「56秒台を出す目標があった。メダルは取れなかったが、また自己ベストを更新できてうれしい」としながら、同い年のペニー・オレクシアクが銀メダルを獲得した事に触れ、「4年後に向けてくらいついていきたい」と早くも東京五輪での雪辱を誓った。 競泳競技3日目の8月8日、池江は200m自由形予選に挑んだ。しかし、エントリー選手中この時点で5レースこなしていたのが池江とショーストレムだけという、通常忌避される過密日程の影響は隠せず、自己記録に1秒以上及ばずに予選21位で敗退した。レース後には「後半バテてしまった。日本新記録を狙ったが、こういう形で終わって残念」と悔しさを滲ませた。 池江のリオ五輪の競技日程8/68/78/88/98/108/118/128/13昼13:00~16:00 100mバタフライ予選 200m自由形予選 100m自由形予選 50m自由形予選 400mフリーリレー予選 800mフリーリレー予選 400mメドレーリレー予選 夜22:00~24:00 100mバタフライ準決勝 100mバタフライ決勝 200m自由形準決勝(未進出) 200m自由形決勝(未進出) 100m自由形準決勝 100m自由形決勝(未進出) 50m自由形準決勝(未進出) 50m自由形決勝 (未進出) 400mフリーリレー決勝 800mフリーリレー決勝 400mメドレーリレー決勝 (未進出) 競泳競技5日目の8月10日、1日はさんで100m自由形予選最終6組に登場した池江は、同組の内田と「同タイムで全体の16位タイ」という珍事に見舞われる。当初は準決勝進出を賭けた2人だけの再レース(スイムオフ)が予定されていたが、15位の中国人選手が棄権したため、ともに準決勝に進んだ。その約1時間後、池江は800mフリーリレー予選の第2泳者として再び登場。チームは第1泳者の五十嵐千尋が200m自由形の日本記録を更新するなど、池江を含めた3人が1分57秒台で泳ぐ奮闘を見せ、日本記録に0秒08と迫るタイムで全体の7位となり決勝進出を決めた。しかし疲労を考慮し予選での日本記録更新に賭けていた池江は試合後インタビューで終始うつむき落胆を隠さなかった。記録への再挑戦を誓った夜のレース、100m自由形準決勝では予選よりタイムを上げたものの自己ベストに0.5秒以上及ばず、決勝進出を逃した。泳順をアンカーに変えた800mリレー決勝では、200m自由形の自己ベストを出したときをはるかに上回るタイムで前半を折り返す積極的な泳ぎを見せたが、後半伸びずに日本記録の更新は逃した。最終的にチームも予選よりもタイムと順位を落としてレースを終えた。
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