多体ポテンシャル
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「シュレーディンガー場」の記事における「多体ポテンシャル」の解説
ポテンシャルには、多体の寄与が含まれる。 相互作用ラグランジアンは次のとおりである。 L i = ∫ x ψ † ( x 1 ) ψ † ( x 2 ) ⋯ ψ † ( x n ) V ( x 1 , x 2 , … , x n ) ψ ( x 1 ) ψ ( x 2 ) ⋯ ψ ( x n ) . {\displaystyle L_{i}=\int _{x}\psi ^{\dagger }(x_{1})\psi ^{\dagger }(x_{2})\cdots \psi ^{\dagger }(x_{n})V(x_{1},x_{2},\dots ,x_{n})\psi (x_{1})\psi (x_{2})\cdots \psi (x_{n}).\,} これらのポテンシャルは、最密原子の有効的記述に重要である。 高次の相互作用は次数が高いほど重要度が低い。
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多体ポテンシャル
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「原子間ポテンシャル」の記事における「多体ポテンシャル」の解説
Stilinger-Weberのポテンシャルは二体項と三体項からなり、以下の標準形を持つ。 V T O T = ∑ i , j N V 2 ( r i j ) + ∑ i , j , k N V 3 ( r i j , r i k , θ i j k ) {\displaystyle V_{\mathrm {TOT} }=\sum _{i,j}^{N}V_{2}(r_{ij})+\sum _{i,j,k}^{N}V_{3}(r_{ij},r_{ik},\theta _{ijk})} ここで三体項は結合の曲げに対してポテンシャルエネルギーがどう変化するかを表している。このポテンシャルは本来純粋なケイ素のために作られたものだが、多くの元素や化合物のために拡張されてきたほか、ケイ素についてのほかのポテンシャルの基礎にもなった。 金属は「埋め込み原子型 (EAM-like)」と呼べるポテンシャルによってかなり一般的に表すことができる。それらのポテンシャルは埋め込み原子モデルと同じ関数形を持つもので、ポテンシャルエネルギーの総和は以下のように表せる。 V T O T = ∑ i N F i ( ∑ j ρ ( r i j ) ) + 1 2 ∑ i , j N V 2 ( r i j ) {\displaystyle V_{\mathrm {TOT} }=\sum _{i}^{N}F_{i}\left(\sum _{j}\rho (r_{ij})\right)+{\frac {1}{2}}\sum _{i,j}^{N}V_{2}(r_{ij})} 上式の Fi は埋め込み関数(力 F → i {\displaystyle \textstyle {\vec {F}}_{i}} とは異なる)と呼ばれ、電子密度 ρ(rij) の総和の関数である。通常はペアポテンシャル V2 には純斥力を用いる。最初に定式化されたときには、電子密度 ρ(rij) は単純に原子が持つ電子の密度のことで、埋め込み関数 Fi は密度汎関数理論に基づいて電子密度の中に原子を一個「埋め込む」のに必要とされるエネルギーを表していた。しかし、金属を記述するほかの多くのポテンシャルは関数形が同じであっても ρ(rij) や Fi を異なる意味で用いている。背景理論の例としては強結合近似などがある。 埋め込み原子型ポテンシャルは数表として実装されるのが一般的である。アメリカ国立標準技術研究所 (NIST) は原子間ポテンシャル・リポジトリに数表を集めて公開している。 共有結合性の物質は結合次数ポテンシャルによって記述されることが多い。このポテンシャルはTersoff型ないしBrenner型と呼ばれることもある。それらは一般にペアポテンシャルと似た形を取る。 V i j ( r i j ) = V r e p ( r i j ) + b i j k V a t t ( r i j ) {\displaystyle V_{ij}(r_{ij})=V_{\mathrm {rep} }(r_{ij})+b_{ijk}V_{\mathrm {att} }(r_{ij})} ここで斥力部分 Vrep と引力部分 Vatt はモースポテンシャルと似た単純な指数関数である。ただし相互作用の強さは bijk の項を通じて原子 i の周囲の環境から影響を受けている。角度依存性を明示的に導入しない場合には、これらのポテンシャルはある種の埋め込み原子型ポテンシャルと数学的に同等であることが示される。この利点により、結合次数ポテンシャルの数学的形式は金属性と共有結合性を併せ持つ物質に対しても用いられてきた。
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