力の計算
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/25 06:58 UTC 版)
原子間に働く力は全エネルギーを原子位置で微分することで求められる。すなわち、i 番目の原子が受ける力を知るには、原子 i の位置に関するポテンシャルエネルギーの勾配(それぞれの空間次元に関する導関数からなるベクトル)を次式のように求めればよい。 F → i = − ∇ r → i V T O T {\displaystyle {\vec {F}}_{i}=-\nabla _{{\vec {r}}_{i}}V_{TOT}} 二体ポテンシャルにおいては、原子 i, j の交換に対してポテンシャル関数が対称であるため、上式の勾配は原子間距離 rij に関する単純な微分に帰着する。しかし、多体ポテンシャル(三体、四体…ポテンシャル)においては原子の交換に対する対称性が成立するとは限らないため微分ははるかに複雑である。別の言葉で言うと、原子 i とは隣接していない原子 k のエネルギーもまた、角度などの多体項を通じて位置 r → i {\displaystyle \textstyle {\vec {r}}_{i}} に依存するかもしれず、したがって勾配 ∇ r → i {\displaystyle \textstyle \nabla _{{\vec {r}}_{i}}} に寄与する場合がある。
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