塗膜防水工法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/07 22:30 UTC 版)
ウレタンゴム系防水層 補強布と組み合 わせて、所定の厚さに塗りつけて防水層を作る塗布工法と、超速硬化ウレタンを吹き付けて防水層を作る吹き付け工法とがあり、双方とも露出仕上げで表面での歩行・運動に適する。塗布工法では施工時の天候に左右されるが、吹き付け工法では瞬時に硬化するため、天候による品質の変化は生じにくい。 ゴムアスファルト系防水層 補強布または改質アスファルト系シートと組み合わせる塗布工法と、ゴムアスファルト系吹き付け用乳剤を用いる吹き付け工法とがある。前者は作業の安全性は高いが、硬化に時間を要する。通常、表面は保護仕上げとする。後者は下地への密着力が強く、万一防水層に穴が開いても損傷が周囲に広がりにくい。 FRP系防水層 ポリエステル樹脂を塗布した上にガラスマットを貼り、その上から防水用ポリエステル樹脂を含浸・硬化させ、さらにポリエステル樹脂を塗布して防水層を構成する。ウレタンゴム系防水層の上にFRP系防水層を積層する複合工法もある。露出仕上げで表面の歩行が可能。非常に硬く、下地への接着力が強いため下地の動きに追従できない欠点もある。(FRP防水も参照) アクリルゴム系防水層 主成分は高級アクリル酸エステルであり、防水層の伸び性能は良好で下地の動きに追従できる。塗布工法・吹き付け工法があり、補強布は使用しない。一般には、外壁の防水に用いられる。 セメント系防水層 水槽や地下での防水に用いられ、下地は原則として現場打ちのコンクリートに限定される。防水剤を混入したモルタルを施工する方法、ケイ酸質の防水剤を塗布してコンクリートの空隙を埋める工法、ポリマーエマルションをセメントの水和反応で凝固させる工法がある。
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