報道機関の問題行動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 00:25 UTC 版)
「日本航空123便墜落事故」の記事における「報道機関の問題行動」の解説
多くの取材陣が事故現場や遺体検視所、生存者が収容された病院、遺族宅などに殺到し、様々な問題行動を起こした。 墜落現場での取材活動 御巣鷹の尾根での取材活動の際、現場の中に入り込んで動き回ったため、飛散していた乗客の遺体を足で踏みつけていた。 遭難記者の続出 河村一男によると、8月13日18時10分、全国紙の前橋支局長が「昨夜から山に入った支局員が帰ってこない。捜索してもらえないか」と地上捜索を依頼してきたり、長戸沢の奥の尾根に迷い込んだ地方テレビ局や写真週刊誌などの記者数名が、軽装登山の挙げ句「動けなくなったのでヘリで助けて欲しい」と救助を依頼、不足しているヘリを割いて長野県警が救助にあたったという。 事故調査委員会現地拠点での深夜取材 事故調査委員会は上野村役場隣の保健センター3階を拠点としていたが、立ち入り禁止にしているにもかかわらず、報道陣は連日深夜まで3階の拠点に殺到し調査官の睡眠を妨害することとなった。 遺体検視所の覗き見 一部の記者は藤岡市市民体育館の窓枠を登ったり、近くのNTTの鉄塔から望遠レンズで中を盗み撮りしようとしたため、体育館の暗幕を閉めざるを得なかったという。よって体育館内の温度は40度にもなり、検視活動がより過酷なものとなった。 病院への不法侵入 入院治療している生存者に接触を図るため生存者の友人や親戚と偽ったり、白衣を着て医師を装うなど、記者が身分を偽って病室への侵入を試みる事案が後を絶たなかったという。更にはICUの向かいの病院新棟建設現場の足場を4階までよじ登った者や、病室から手術室へ移動する際に無理矢理写真を撮ろうとする者も居た。 遺族宅への不法侵入 父母と妹が事故機に搭乗し中学生の息子が留守を預かる遺族宅の取材で、記者達は母と妹の遺体が収められた棺と共に勝手に家の中に上がり込み、記者の中には遺族の了承もなく棺の顔の扉を開けて遺体の写真を撮ろうとした者さえ居た。
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