地球連邦政府の腐敗と内乱
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/23 01:54 UTC 版)
「一年戦争」の記事における「地球連邦政府の腐敗と内乱」の解説
ジオン共和国に対する戦争責任の追及は、終戦処理の過程で地球連邦政府の懐柔という形でうやむやにされ、責任は旧公国、すなわちその指導者だったザビ家一党にあると見なされた。その責任を負うべきザビ家(の直接的戦争加担者)が全員死亡しているため、戦争責任は発生しないというのが地球連邦政府の方便であった。 地球連邦軍では戦時中、最も活躍したホワイトベース隊を英雄に祭り上げ、戦争のプロパガンダとして最大限に利用し、「独裁専制のジオン公国をうち破った解放者」としての軍隊を宣伝する。 しかし、一年戦争後の地球連邦政府の前途は難問が山積みであった。開戦前110億人だった人口は55億人に減少し、地球はコロニー落下の影響により異常気象に見舞われ、農業が奮わず食糧自給率が低下。ほとんどの若年層は兵士に徴用されて(年少兵も多かった)労働力も激減し、銃後の老人や子供の死亡率もけっして少なくなかった。加えて地球連邦政府及び軍の上層部でも、レビル将軍ら有能な人材が戦場で数多く失われたのに対して、レビルが「ジャブローのモグラ共」と評していた腐敗した高級官僚や上級将校は生き残って再び自らの権益の確保に腐心したことから、行政、治安は悪化の一途を辿った。 高まる民衆の不満の矛先をかわすため、地球連邦政府は旧ジオン国民を始めとするスペースノイドに対する憎悪と差別を煽って彼らへの弾圧を強め、遂には一部のアースノイド至上主義者により結成された特務部隊ティターンズによるスペースノイド虐殺事件・30バンチ事件が発生するまでに至る。そういった状況に対してスペースノイド出身者を中心に反体制の動きが強まり、エゥーゴ(反地球連邦運動組織)の誕生に至ることになる。 そしてUC0087年、エゥーゴとティターンズの間で次の戦争が始まる。
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