地球逆移民計画
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/01 16:56 UTC 版)
マハのビジャン・ダーゴル大佐が地球連邦政府を掌握するために発案した計画で、サイド1の移民第一世代やマハに協力した者の中から優先的に逆移民権を与えることで「マハの活動に参加すれば地球に逆移民できる」と信じ込ませ、支持を得ようという策略だった。ダーゴルはこの計画を成功させることでマハの第一の立場を手に入れて、ホンコン・マハに代表される警察機構まで統括することを目論んだ。 地球連邦政府はこの計画を承認し、マハと共同で最初の逆移民計画を始動。まず白人発祥の地であるヨーロッパ地域から白人の逆移民を開始する。白人以外には以降の計画でそれ以外の地域を選ぶという建前だったが、差別的意図は明らかだった。しかし、マハには連邦内にもこれを支持する人々がいるということに自信があった。実際、彼らのやり方に賛同する者も大勢いて、連邦政府から予算を取ることもできた。しかし、ビジャン・ダーゴルの真の目的はこの逆移民計画ではなく、ヨーロッパの再開発と同時に特別区の居留民を排除して、地球にマハを中心とした独立国家、ガイア帝国(後述)を建設することだった。 ビジャン・ダーゴルは人類を生き延びさせるためには人を減らすしかないと考え、計画を利用してこれを実行に移した。かつてジオン公国のギレン・ザビも主張したことだが、ダーゴルは「メタトロンの連中にはそこまで出来ない」と断言している。彼にとっては、形骸化した地球連邦軍はそのための良い道具であった。計画を邪魔するメタトロンを宇宙で制圧するためという口実で徴兵制を実施したが、本当の目的はこの適正な人口を維持するための人減らしだった。兵士たちに地球に帰れるという希望を抱かせておいてメタトロンとの戦いで彼らの命を使い切ることがその狙いだった。逆移民先のヨーロッパ地区に土木や建設作業のためにスペース・コロニーから政治犯を送り込んだのも同様の理由からで、強制労働させられた人々は去勢され、仕事が終わればガス室送りになる予定だった。
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